労働生産性とは?計算式や上げる方法もわかりやすく解説!

近年、働き方改革の一環として「労働生産性」の向上に取り組む企業が増加しています。労働生産性を上げると、人材不足を解消しつつ、企業競争力の向上につなげられます。
しかし、「自社の労働生産性を上げる方法が分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、労働生産性の計算式や上げる方法を中心にご紹介します。
- 企業経営を分析する指標として、自社の労働生産性を正しく把握したい
- 労働生産性を上げる具体的な方法を知り、取り組みをスムーズに進めたい
- 労働生産性に関する情報を簡単に管理・共有できるツールを探している
という方はこの記事を参考にすると、労働生産性を上げる方法が分かり、自社の現状に合った施策を検討できるようになります。
目次
労働生産性の意味とは
「労働生産性」とは、労働量(投入量)当たりの成果(産出量)を指し、労働者1人または労働時間1時間当たりの成果を表します。

労働生産性を「労働装備率(労働者1人当たりの設備投資額のこと)」と「設備生産性(設備が生み出す付加価値額のこと)」に分解すると、有形固定資産(設備のこと)を含めて自社の経営状況を分析できます。
一方、労働生産性を「1人当たり売上高(労働者1人当たりの売上高のこと)」と「付加価値率(売上高に占める付加価値額の割合のこと)」に分解すれば、労働者1人当たりの売上高に占める付加価値の割合を分析できるのです。

また、労働生産性は、生産量や売上高などを成果とする「物的労働生産性」と、新しく生み出した商材の付加価値を成果とする「付加価値労働生産性」の2種類に分けられます。
労働生産性の計算式とは
労働生産性の計算式は、「物的労働生産性」と「付加価値労働生産性」によって異なります。具体的な計算式は以下の通りです。
- 物的労働生産性=生産量÷労働量
- 付加価値労働生産性=付加価値額÷労働量
このように、労働生産性を計算すると、企業が生み出す成果を数値として確認できます。
日本の労働生産性が低い理由とは
公益財団法人日本生産性本部の「労働生産性の国際比較2024」によると、2023年の日本の就業1時間あたりの労働生産性は56.8ドル(5,379円)です。OECD加盟38カ国中29位にあたるうえに、先進主要7カ国の中では1970年以降最下位が続いており、日本の労働生産性が低いことが分かります。
また、日本の労働生産性が低い理由としては、以下の内容が挙げられます。
- 長時間労働が定着しているから
- 業務がアナログ管理だから
- 評価制度の整備が不十分だから
- 個人の裁量権が小さいから
日本では、長時間労働が定着しているため、残業時間が長い傾向にあり、「労働生産性が低い」「社員の負担が大きい」などの問題が生じています。
業務がアナログだと「文書管理」や「情報共有」に手間がかかり、ヒューマンエラー(人為的なミスのこと)も起こりやすくなります。加えて、IT人材の不足やDX推進の遅れも、生産性低下の一因です。
社員の成果や努力が適切に評価されない環境では、社員のモチベーションの低下を招き、結果として労働生産性の低下につながってしまいます。
仕事における個人の裁量権が小さいと、「社員のモチベーションが低下する」「意思決定に時間がかかり業務全体が滞る」などの問題が生じ、労働生産性が低下しやすくなります。
以上の理由から、日本の労働生産性は低いと言われています。しかし、労働生産性が低いままだと、コストに見合った成果を得られず、社員の負担増大や企業の成長の妨げにもなりかねないため、該当する企業は早急に労働生産性の改善に取り組みましょう。
労働生産性を上げるメリットとは
ここでは、労働生産性を上げるメリットを解説します。
- 人材不足の解消
- ワークライフバランスの向上
- コスト削減
労働生産性が向上すれば、限られた人員でより大きな成果を上げられるようになり、人材不足の課題を解消できます。
業務の効率が上がることで、残業や休日出勤といった社員の負担が軽減されます。その結果、プライベートの時間を確保しやすくなり、ワークライフバランスの向上につながるのです。
労働生産性の向上により、残業代や休日手当などの人件費を抑えられるため、その分、注力すべき事業に人材や資金を投入することが可能になります。
以上のように、労働生産性を高めることは、企業にとっても社員にとってもメリットがある重要な取り組みなのです。
【3ステップ】課題の見つけ方
ここでは、労働生産性の課題の見つけ方を3ステップで解説します。以下の内容を実践して、自社の課題を明らかにしましょう。
(1)現状を把握する
まずは、自社の労働生産性の現状を把握します。
具体的な指標を設定したり、施策を検討したりするには、自社の現状を正しく把握しておかなければなりません。そこで、「労働生産性の計算式」を使って、自社の労働生産性を数値として可視化しましょう。
また、企業全体だけでなく、部署や業務ごとの労働生産性もあわせて明らかにすると、より正確に自社の現状を把握できます。
(2)KPIを設定する
次に、KPI(重要業績評価指標)を設定します。
KPI(重要業績評価指標)とは、組織の目標達成度を評価するための指標のことです。たとえば、労働生産性の向上を図る施策では、「年間総労働時間」や「投入コストの削減率」などをKPIとして設定しましょう。
このように、KPIを設定すると取り組みの目標を明確化しつつ、施策の効果を客観的に評価できるようになります。
(3)ボトルネックを特定する
最後に、労働生産性を低下させるボトルネックを特定します。
ボトルネックとは、作業工程の中で労働生産性を低下させる要因となっている箇所を指します。そこで、既存業務のコストや工程を整理して、ボトルネックを洗い出しましょう。
とくに、「ミスが多発している業務」や「時間がかかっている業務」に注目し、労働生産性を低下させているボトルネックを特定することが大切です。
労働生産性を上げる方法2選
ここでは、労働生産性上げる方法を2つご紹介します。具体的な方法が分からず悩んでいる方は必見です。
利用できる制度を探す
労働生産性を上げる1つ目の方法は、利用できる制度を探すことです。
労働生産性の向上を図るなかで、「ITツール・システムの導入」や「社内環境の整備」に取り組む企業が多いです。そこで、国が実施している支援制度を利用すると、コストを抑えながら取り組みを円滑に進められます。
具体的には、企業の取り組みをサポートする制度として以下の内容が挙げられます。
- IT導入補助金
- ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)
- 働き方改革推進支援助成金
経済産業省中小企業庁が実施している、自社の課題に合ったITツールの導入を支援する制度です。
経済産業省中小企業庁が実施している、「試作品開発」や「生産プロセスの改善」を支援する制度です。
厚生労働省が実施している、働き方改革における環境整備を支援する制度です。
以上のように、さまざまな支援制度が実施されているので、自社が利用できる制度を探してみましょう。
ノウハウを共有する
労働生産性を上げる2つ目の方法は、ノウハウの共有です。
特定の人にしかわからない業務があると、属人化が進み、担当者の不在時に業務が滞ったり、退職・異動時の引継ぎがスムーズにいかず生産性の低下を招きます。そこで、業務マニュアルを整備するなど、社員一人一人の知見や経験をノウハウとして共有すべきです。
また、マニュアルやノウハウは、ITツールを活用して蓄積・管理することで、必要な情報を誰でも簡単に検索・活用できる環境が整います。その結果、疑問点を自己解決しやすくなり、効率よく業務を進められるようになるのです。
【必見】労働生産性に関する情報を簡単に管理できるツール
以下では、労働生産性に関する情報を簡単に管理できるツールをご紹介します。
労働生産性を上げるには、国の制度を利用するほか、現場で蓄積されたマニュアルやノウハウを全体で共有し、誰もが同じ水準で業務を遂行できる環境を整えることが重要です。しかし、情報が散在していると業務効率が低下するうえ、トラブルを招きかねません。
そこで、「情報管理ツール」を使ってノウハウやマニュアルを一元的に蓄積・共有することで、業務の標準化や引き継ぎの効率化につながります。ただし、情報量が増えるにつれ目的の情報を探すのに時間がかかるため、「検索性に優れたツール」を選びましょう。
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労働生産性の意味や計算方法・上げる方法まとめ
これまで、労働生産性の意味・上げる方法を中心にご紹介しました。
日本は、長時間労働の定着やアナログな業務管理によって、労働生産性が低いと言われています。そのため、自社の現状や課題を把握しつつ、国の制度を活用したり、社員のノウハウを共有したりすることで、自社の労働生産性の向上を目指しましょう。
ただし、社内の情報が分散していると、必要なマニュアルやデータの検索に時間がかかり、かえって生産性が低下する恐れがあります。そこで、「検索性に優れた情報管理ツール」を導入し、社内情報をすぐに確認・活用できる環境を整えることが重要です。
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