社内マニュアルを動画で作成する手順・作り方を解説!事例や無料ツールも紹介

昨今では、マニュアルを文書形式ではなく動画形式で作成する企業が増えてきています。動画マニュアルは文書マニュアルに比べて作成コストがかかりますが、実際の作業をイメージしながら見られるという利点があります。
しかし、動画マニュアルを作成する機会は少なく「作り方や作成ポイントが分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、動画マニュアルの作り方、作成ポイント、実際の事例を中心にご紹介します。
- マニュアルを動画で作成する手順が分からない
- 動画マニュアルで気を付けるべきポイントを知りたい
- 社内マニュアルを管理する最適なツールを探している
という担当者の方が本記事を参考にすると、動画マニュアルを運用するイメージができるうえに、社内のマニュアルを簡単に管理する方法も見つかります。
目次
動画マニュアルとは
動画マニュアルとは「業務手順などを動画で撮影・編集したマニュアル」です。
動画マニュアルでは、テキストで作成された一般的なマニュアルとは異なり、実際の作業手順を目で確かめられるため、自分が作業しているイメージが具体的にできます。そのためテキストを読むのが苦手な人にも正しいやり方を伝えられるのが利点です。
そのため、業務内容によってはテキストで作成されたマニュアルではなく、動画マニュアルの方が適しているケースがあるのです。
動画マニュアルの種類
動画にすると効果があるマニュアルは以下の通りです。
マニュアルの種類 | マニュアルの詳細 |
---|---|
作業手順マニュアル |
業務の作業手順を一から撮影しているマニュアルです。作業フローが視覚的に分かるのでイメージがしやすいのが特徴です。 |
システムマニュアル |
業務で利用する機器・システムの使い方を撮影したマニュアルです。動画なので機器を操作するタイミングなどが分かりやすいのが特徴です。 |
研修マニュアル |
電話対応や名刺交換など、ビジネスの基本となる所作を撮影したマニュアルです。主に新入社員向けに作成されます。 |
営業マニュアル |
取引先に訪問した際の所作など、営業に関する基本を撮影したマニュアルです。より実践的なノウハウを含めると効果的です。 |
動画の特徴は「視覚的に伝えられること」であるため、テキストよりも動画の方が伝わる場合には作成してみましょう。
【6ステップ】動画マニュアルの作り方
何も考えずに動画マニュアルを作り始めると、思うような効果が得られない場合もあります。そこで以下では、動画マニュアルの基本的な作り方を6ステップで解説します。
ステップ1|作成目的を確認する
はじめに、動画マニュアルを作成する目的を確認します。目的を明確にすることで手順や内容、管理方法が最適化できるのです。
また、作成目的は表面的なものではなく、自社の抱える課題に関連するように設定します。たとえば、「文書マニュアルでは分かりにくい」という課題であれば、さらに深掘りして「マニュアルが分かりにくいことで発生する課題は何か」までを検討しましょう。
「なぜそれが問題なのか?」と自問していくことが、軸となる目的を設定するコツです。
ステップ2|動画構成を練る
目的が決まったら、次はマニュアルにする業務や作業を決定し、動画マニュアルの構成を練ります。
撮影前に全体の構成を決めなければ、必要な作業項目が抜け漏れてしまい完成後に修正することになるのです。構成がまとまれば、次は動画マニュアルを作成するにあたって情報収集をします。
現場の従業員から作業手順やノウハウなどをヒアリングして、実務とマニュアルが乖離しないようにしましょう。
ステップ3|絵コンテを作成する
次に、全体の構成や収集した情報をもとに絵コンテを作成します。
絵コンテを作成することで「伝えるべき要点」「シーンごとの表示時間」「テロップの内容」といった項目を詳細に設定できるのです。
絵コンテの作成を怠ると必要な場面を絞り込めず撮影の負担が増えるうえ、分かりにくいマニュアルになってしまうので注意しましょう。
ステップ4|動画を撮影する
絵コンテを参照しながら動画を撮影します。
撮影の際には周辺の環境に十分注意しましょう。音声が聞こえにくかったり明るさが適切でなかったりすると、従業員がマニュアルに集中できません。
また、動画は短く区切って撮影すると、あとから編集しやすくなります。また、撮影時間に余裕があれば、撮り直しを避けるために同様のシーンをさまざまな角度から撮っておきましょう。
以上のような工夫をすれば制作時間の短縮だけでなく、誰が見ても分かりやすいマニュアルになります。
ステップ5|動画を編集する
次に、撮影した素材を編集し、動画マニュアルの原型を作成します。「映像のカット」「映像をつなげる」「テロップをつける」「特殊効果を施す」といった編集を加えていきましょう。
ただし、編集はあくまでも従業員の理解を深めることが目的であり、必要以上に凝った編集はかえって分かりづらくなるので、適度な編集に留めることが大切です。
ステップ6|社内で共有・修正をする
動画マニュアルが完成したら社内共有しましょう。また、運用中に修正すべき点が出てくる可能性があります。
動画マニュアルの共有はデジタル端末で行うため、デスク以外でも動画マニュアルを閲覧できる「マルチデバイス対応のクラウド型ツール」がおすすめです。
また、文書のマニュアルとは違い、動画マニュアルは更新に多くの時間がかかります。しかし、緻密な構成案を作成しておけば、軽微な修正で済むのです。
【上手い人が実践】わかりやすいマニュアル・手順書を作成する5つのポイント
ここでは、より多くの人に活用される動画マニュアルを作成するために、作成で意識すべきポイントを5つご紹介します。
ポイント1|誰が使うかをイメージする
動画マニュアルは「誰が、どこで使うのか」を具体的にイメージして作成しましょう。
従業員の経験値や利用シーンによって、内容構成や考慮すべき事柄、管理方法などが変わってくるためです。たとえば、ベテラン社員と新入社員では業界知識に差があるので、同様の作業でも説明すべき項目も若干異なります。
また、利用シーンもオフィス、工場、屋外などによって「パソコンで使うのか」「スマホで確認するのか」が異なるので、作成前に検討が必要です。
ポイント2|1テーマ1動画で作成する
次に、1つの動画に内容を詰め込みすぎるとかえって敬遠される恐れがあります。
長い動画は「気軽に確認ができる」というメリットがなくなるので「1テーマに1動画」で作成しましょう。また、1つの動画に複数のテーマを詰め込むと、確認したい情報を探すのに時間がかかってしまい非効率です。
以上のように、マニュアルを使う従業員の立場になり、テーマごとに数分に収まるマニュアルを作成しましょう。
ポイント3|テキスト情報を入れる
次に、動画マニュアルにテロップ(説明文)を加えます。
従業員に業務手順を正しく理解してもらうためには、映像や音声だけでは不十分なのでテキストによる説明も必要です。しかし、逆にテキスト情報が多くなると見づらくなったり、情報が錯綜したりするので注意しましょう。
そのため、あくまでもテロップは補足的な説明として活用する必要があります。
ポイント4|特殊効果は適度に使う
次に、特殊効果(エフェクト)は適度に使いましょう。
たとえば、チャプターの切り替えや強調などを上手く使いこなせば、よりスムーズに業務手順を理解できるようになります。しかし、特殊効果もテキスト情報と同様に、使いすぎると従業員の理解を妨げるので注意しましょう。
以上のように、特殊効果は適度に利用してこそ効果があるため、使うべきポイントを絞るのがおすすめです。
ポイント5|いつでも簡単にアクセスできる場所で管理する
完成度の高いマニュアルでも、上手く活用されなければ宝の持ち腐れです。
たとえば、いつでも簡単にアクセスできる場所でマニュアルを管理しなければ、次第に誰も利用しなくなり作成コストがムダになります。つまり、動画マニュアルは作成して終わりではなく、社内で運用されてはじめて意味があるのです。
そのため、動画マニュアルをはじめとしたあらゆるマニュアルを一元管理できる「ナレカン」のように、「わずかな操作で情報を見つけられるツール」が必要になります。
【要チェック】作成したマニュアルの管理・運用に最適なツール
以下では、マニュアルを作成したものの、適切な管理・運用方法が分からない方に最適なツールをご紹介します。
作成したマニュアルの管理が面倒で、ほとんど更新・使用されないままになっている企業は、「ITツール」を活用しましょう。なぜなら、企業において大事な資産の一つともいえるマニュアルを活用しないままにでいることは、宝の持ち腐れといえるからです。
そこで、マニュアルやナレッジの管理に特化したツールを導入し、社内の情報を適切に管理・運用しましょう。ただし、改定がたびたび入るような業務は、動画ではなく、テキストベースもマニュアルにした方がよいため、動画とテキスト両方に対応したツールを選ぶべきです。
結論、マニュアル管理のために導入すべきなのは、社内のナレッジを一元管理し、超高精度の検索機能で即アクセスできる状態で保管・共有できるツール「ナレカン」が最適です。
ナレカンで蓄積した動画マニュアルは、マルチデバイス対応のため、時間や場所の制約を受けずマニュアルの利用が可能です。また、テキストで動画の補足も残せるうえ、「検索機能」で必要なマニュアルに即アクセスできます。
社内のナレッジに、 即アクセスできるツール「ナレカン」

「ナレカン」|社内のナレッジに即アクセスできるツール
「ナレカン」は、社内のナレッジに、即アクセスできるツールです。
「社内のあらゆる場所からナレッジが一元化」され、しかも、そのナレッジを「超高精度検索」できます。
自身の頭の中にあるナレッジを残すときは「記事」を作成でき、誰かにナレッジを尋ねたいときは、知恵袋のような感覚で「質問」することが可能です。また、ファイルを添付するだけで、AIが貴社のファイルの中身を全自動で、続々とナレッジ化していきます。
また、ナレカンを使えば、欲しい情報が即見つかります。
生成AIを活用した「自然言語検索」によって、上司に質問するように検索可能です。そのため、メンバーの検索スキルに依存することなく、誰でも簡単に情報を探し出せます。
更に、「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」もあり、支援も充実しています。「すぐに使える状態にセットアップ」「月に1度のオンラインミーティング」など、実際に、社内のナレッジが動き出す仕組みを整えます。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【超高精度な検索機能】 誰もが簡単に欲しい情報を見つけられる検索性。
「AI検索」「複数キーワード検索」「添付ファイル内検索」「画像内テキスト検索」など、思い通りの検索が可能です。
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ナレカン内に一元化したナレッジは、「断捨離機能」によって、常に最新でフレッシュなものになります。そのため、ナレッジが陳腐化することがありません。
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初期導入支援だけでなく、ナレカンが定着するように、ご利用中も最大限サポートするので、貴社担当者様のお手を煩わせません。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
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各プランの詳細や金額は、下記「ナレカン資料の無料ダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
動画マニュアルの事例紹介
以下では、実際に企業が作成した動画マニュアルを2つご紹介します。他社事例を参考にすると、どのような構成をつくれば良いのかがイメージしやすいです。
【作業手順マニュアル】アネスト株式会社
まずは、アネスト株式会社が作成した、車のヘッドライトのコーティング手順を解説するマニュアルです。
作業手順をテロップで説明しながら、実際の動きや準備するものを映像に残しています。この動画マニュアルでは「細かい作業は手元をアップして撮影する」「利用者が飽きないようにBGMを挿入する」等の工夫がされています。
【システムマニュアル】株式会社アマナ
続いては、株式会社アマナが提供している shelf Workspace の操作方法が解説された動画マニュアルです。
ヘッドライトコーティングのマニュアル同様に、テロップとBGMを使ってシンプルに構成されたマニュアルで、パソコン上の操作を録画しています。「チャプターを3つに分ける」「注目すべき箇所を赤い線で囲う」等の工夫により、視聴者の理解を促しています。
動画マニュアルのメリット
動画マニュアルには、一般的なマニュアルでは得られない3つのメリットがあります。マニュアルが社内に浸透していない課題を抱える企業は必見です。
メリット1|作業を理解しやすい
動画マニュアルでは、文字や図では表現できない「動き」が伝えられるので、具体的な作業手順をイメージできます。
また、動画マニュアルであれば難しく考えることなく、動画で見た動きの真似をするだけなので負担が少ないのが特徴です。分かりにくい部分はテロップ(テキスト情報)で補足をすれば問題ありません。
また、動画マニュアルは以下のメンバーに対応できるのもメリットです。
- 見た情報を覚えることが得意な「視覚優位者」
- 読んだ情報を覚えるのが得意な「言語優位者」
- 聞いた情報を覚えるのが得意な「聴覚優位者」
以上のことからも、動画マニュアルは作成の手間がかかりますが、マニュアルとして最適な形式だと言えます。
メリット2|読み飛ばしを防止できる
動画マニュアルは、重要な項目の見落としや流し読みを防ぎます。
文書マニュアルではうっかり読み飛ばしてしまったり、読んではいるが理解できていなかったりと上手く浸透しないリスクがあります。しかし、動画マニュアルであれば見るだけで学習ができ、文書マニュアルのように集中力が途中で切れてしまう可能性も低いです。
また、動画マニュアルでは映像・音声・文字がそれぞれを補完するため、伝えたい内容が文書マニュアルよりも確実に伝えられます。以上の理由から、動画マニュアルは文書マニュアルよりも従業員に寄り添った形式だと言えます。
メリット3|コストが削減される
動画マニュアルを導入すれば、以下2つのコストを削減できます。
- 印刷のコスト
- 問い合わせのコスト
動画マニュアルは簡単に共有できるため印刷コストを抑えられます。
社内からの問い合わせにかかるコストを削減できます。
以上のように、動画マニュアルを作成すれば、長期的に見て印刷コスト、人件コストを減らせるのです。
動画マニュアルのデメリット
動画マニュアルには3つのメリットがある一方、デメリットもあります。以下では、動画マニュアルの3つのデメリットを解説します。
デメリット1|完成に時間がかかる
動画編集ツールが高機能であるほど製作者のこだわりが盛り込まれる傾向にあります。そのため、想定以上に制作時間がかかってしまう恐れがあるのです。
そもそも、動画マニュアルは構成作りや撮影、編集など、いくつも工程があり時間がかかります。そこに「こだわり」が生まれれば、当初に想定していた期限よりも大幅にオーバーしかねません。
そのため、すぐに社内で運用するためにも、必要な機能に過不足がない動画編集ツールがおすすめです。
デメリット2|修正するのが難しい
マニュアルはいつでも最新の状態にアップデートし、実務と一致させる必要があります。しかし、動画マニュアルの場合、気軽に更新・修正するのが難しいのです。
つまり、頻繁に更新される業務に動画マニュアルは向きません。そのため、更新頻度が多い業務は、従来の文書形式のマニュアルが最適です。
以上のように、動画マニュアルには修正や更新の必要がない作業で活用しましょう。
デメリット3|集中力が切れる
動画マニュアルは読み飛ばしが防げる一方、すべての内容を把握するためには最後まで見続ける必要があります。
そのため、数十分の動画マニュアルを制作してしまうと、集中力が最後まで続かず内容が頭に入りません。こうした状況では、結局マニュアルは流し見されて、動画で作成をした意味がなくなります。
それゆえに、あまりにも動画が長くなる場合は「構成を変更する」「作業ごとに分割する」などの工夫をしましょう。
動画マニュアル作成のまとめ
ここまで、動画マニュアルの作り方、作成ポイント、おすすめの管理ツールを中心に解説しました。
動画マニュアルに限らずあらゆる形式のマニュアルを作成する際には、運用面にまで目を向ける必要があります。運用まで考慮されていれば、マニュアルが社内で適切に活用されたり、メリットを最大限に活かしたりできるようになるのです。
そこで、「社内のマニュアルを一元管理し、高精度の検索機能で情報を絞りこめるツール」を導入しましょう。また、マニュアルが本当に見られているか確認できるレポート機能が備わっているツールなら、運用も改善しやすいのです。
そのため、マニュアル管理で導入すべきなのは、誰でも欲しいを情報を簡単に探し出せるツール「ナレカン」一択です。
無料の導入支援も受けられるので、ぜひ「ナレカン」を使って、マニュアル運用の悩みを解消しましょう。