経理業務を効率化するには？6つの業務改善アイデアや手順、事例を紹介！
社内の金銭を扱う経理業務は、経営判断にも影響を与える重要な仕事です。そして、経理業務の大半は決まった処理をするので、上手く工夫すれば大幅な効率化ができます。
しかし、「経理業務を効率化したいものの、適切な方法が分からず思うように取り組めていない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、経理業務を効率化すべき理由や手順、方法を中心に解説します。
- 経理業務を効率化するのに、何から始めればいいか分からない
- 経理の業務改善アイデアや事例をもとに、自社でも実施したい
- 経理の業務効率化に役立つソフト・システムを教えてほしい
という方はこの記事を参考にすると、経理業務を効率化する具体的な手順や方法が分かり、トラブルのリスクを解消できるようになります。
目次
経理業務とは
経理業務とは、企業経営におけるお金の流れを記録し、管理する業務を指します。
しかし、お金にまつわる管理をひとつの部署が担当するのではなく、「経理」「会計」「財務」というように分けられます。具体的には、以下の点で異なります。
ただし、「会計部」というのは一般的にはなく、経理部などが担っているケースが基本だと言えます。また、上記のように、部署によって役割は異なるため、それぞれに適した業務改善案を検討することが重要です。
経理業務を効率化すべき3つの理由
ここでは、経理業務を効率化すべき3つの理由を解説します。現時点で経理業務が煩雑になっているチームは必見です。
（1）人材不足に対応するため
経理業務を効率化すべき一番の理由は、人材不足へ対応するためです。
経理職では、営業職のように「会社の直接的な売上につながる業務」はしていません。それゆえ、経理に優先して人員を割くケースは少なく、人材不足になりがちです。
しかし、経理業務は支払い管理や帳簿作成、税務会計など多岐に渡るため、これらの仕事を少ない人員でさばくには、業務効率化が必須になるのです。
（2）スムーズな経営判断をするため
次に、スムーズな経営判断をすることも、経理業務を効率化すべき理由です。
一般的に、企業では月次決算書をもとに経営判断をするため、経理部によるスピーディな対応が求められます。決算にかかる時間が短縮されれば、自社の経営状況の判断材料も早期に得られるからです。
このように、上層部によるスムーズな経営判断を促すうえでも、経理業務の効率化は欠かせません。
（3）金銭トラブルを防ぐため
最後に、経理業務の効率化は、金銭トラブルを防ぐことにもつながります。
経理では伝票処理や月次決算、税務申告書など、正確な計算が求められる業務が多いです。そのため、わざわざ手作業で処理をしていると、計算ミスをする恐れがあります。
また、業務効率が悪ければ納期遅れにもつながってしまうので、作業工数はひとつでも少なくすべきなのです。
簡単2ステップ！経理業務を効率化する手順とは
ここでは、経理業務を効率化する手順を2ステップでご紹介します。以下の手順を踏めば、経理業務の負担を一気に解消できます。
ステップ1｜すべての経理業務を洗い出す
まずは、すべての業務を洗い出しましょう。
経理業務をすべて洗い出せば「どの業務にどれほど工数がかかりそうか」が分かります。また、特定の人に負荷が偏っていたり、共有や確認に時間がかかっていたりする業務も特定できるのです。
このように、事前にすべての業務を抽出することで、作業の全体像が可視化されて課題が見つけやすくなるほか、業務改善の優先度を設定できます。
ステップ2｜ECRSの原則で業務を見直す
業務を洗い出したら、ECRSの原則に沿って見直しをしましょう。具体的には、以下の4つの観点に着目します。
- 排除（Eliminate）：作業をなくせないか
- 結合（Combine）：作業をまとめられないか
- 再配置（Rearrange）： 作業の順序を変えられないか
- 単純化（Simplify）：作業をシンプルにできないか
上記の観点をもとに見直しをすれば、業務内容や手順の改善点を見つけられます。とくに昨今では、従来のアナログで非効率な業務フローから脱却し、DX化を進める企業が増えているのです。
【業務改善策】経理業務を効率化する6つのアイデア
ここでは、経理業務を効率化する6つのアイデアを紹介します。以下の方法を実践すれば、作業の正確性とスピードが大幅に上がります。
（1）小口現金を廃止する
1つ目のアイデアは、小口現金を廃止して、銀行振込に変更することです。
小口現金がある場合、担当者は小口現金の出し入れし、入出金を出納帳に記録、さらに現金と出納帳の金額に乖離がないかチェックしなければなりません。しかし、手作業では、時間や手間がかかるだけでなく、数え間違いなどのミスが起こりやすいのです。
また、僅かな金額であっても金額が合わなければ、その原因を突き止め、対策を講じなければなりません。以上のようなコストやリスクを回避するためにも、小口現金を廃止するのが有効です。
（2）ネットバンキングを活用する
2つ目のアイデアは、ネットバンキングの活用です。
昨今では、インターネットを利用して銀行の手続きができる「ネットバンキング」が普及しています。ネットバンキングを活用することで、銀行までの往復時間だけでなく、窓口での待ち時間も削減することが可能です。
また、ネットバンキングでの手続きは、24時間365日可能なうえテレワークにも対応しているので、時間や場所を気にすることなく作業を進められる点もメリットです。
（3）アウトソーシングを活用する
3つ目のアイデアとして、アウトソーシング（外注）の活用も、経理業務の効率化に欠かせません。
たとえば、伝票処理や税務申告、報告書作成といった経理業務を、専門業者や税理士事務所へとアウトソーシングすることで、自社の労働力を有効活用できます。
そのため、とくに人材が不足している経理部に活用し、業務負担を減らす企業もあります。
（4）書類のフォーマットを統一する
次に、書類のフォーマットを統一することも大切です。
部署ごとに書類のフォーマットが異なっていれば、情報の記載漏れをしやすくなり、認識齟齬につながってしまいます。しかし、フォーマットを統一すると、記載漏れはもちろん項目のばらつきも防げるようになるのです。
さらに、フォーマットが同じであれば「経費に必要な情報がどこにあるか」もすぐに分かるため、担当者は書類のフィードバックがしやすくなります。
（5）経費精算を電子化する
5つ目のアイデアは、経費承認を電子化することです。
企業活動において、支払いが生じたときには、経費精算が必要です。しかし、経費精算では、申請自体が面倒なうえ、決裁までにいくつかフローを挟むため、処理する担当者にとっても負担となっているのです。
そこで、経費精算システムを導入すれば、申請者は時間や場所を制限されることなく経費申請ができ、さらに、承認者は不明点を確認したり差し戻したりする手間を減らせます。
以上のように、システムを導入し、経費精算の電子化を進めれば、申請者・承認者ともに負担を減らすことが可能です。
（6）会計ソフトを活用する
次に、経理では会社の金銭を取り扱うため、会計ソフトの活用もおすすめです。
多くの会計ソフトには、クレジットカードの明細をもとに自動で記帳される機能があり、集計の手間を大きく省けます。さらに、領収書のスキャン機能などを利用すれば、外出先でも領収書を登録できます。
ただし、会計ソフトは多機能なケースが多いので、ITが苦手な場合は注意しましょう。
（7）マニュアルを作成する
最後に、経理業務の効率化に最も有効な方法として、マニュアルの作成が挙げられます。
経理業務を効率化するには、DX化を進める取り組みが欠かせません。しかし、経理業務は多岐にわたるため、複数のシステムを併用したり、複雑なシステムを導入したりしなければならないケースも少なくありません。
そこで、システムごとにマニュアルを整理しておけば、社員がシステムを使えるようになり、教育コストを減らしつつ業務効率化につながります。たとえば、マニュアル管理には、あらゆる情報を一元管理でき、必要な情報に即アクセスできるのようなシステムがおすすめです。
【これで安心】経理業務の効率化に最も貢献するクラウドツール
以下では、経理業務の効率化に最も貢献するクラウドツールをご紹介します。
経理業務を効率化するには、ネットバンキングを活用したり、業務に役立つシステムを導入したりするのが有効です。しかし、経理業務の特性上、複雑なシステムになりやすく、使い方を覚えるのに時間がかかれば、かえって非効率な状態になりかねません。
経理業務は、ただでさえ正確な仕事が求められるため、使い方を覚えるのに負担がかかる状態は改善すべきです。そのため、各システムの使い方や注意点などは、マニュアルとして残しておき、社員がサクサクと使いこなせる環境を整えておきましょう。
つまり、経理業務の効率化には、あらゆる情報を一元管理でき、必要な情報をすぐに振り返れるツールを併用すべきです。
ナレカンの「記事」には、テキストや画像を残せるほか「目次機能」で手順も分かりやすく残せるので、マニュアル作成に最適です、また、記事上だけでなく、画像内のテキストも検索できるので、必要な情報をすぐに参照でき、業務が滞ることなく進められます。
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経理業務を効率化すべき理由・手順・方法まとめ
ここまで、経理業務を効率化すべき理由や手順、方法を中心に解説しました。
経理業務では正確・スピーディな対応が求められる一方、人員不足になりやすい課題があります。そのため、業務効率化によって負担を軽減することが不可欠なのです。
また、業務を効率化するときは、すべての作業を洗い出してから「ECRSの法則」に沿って改善点を見つけましょう。さらに、経理業務を効率化する最も有効な方法としては、DX化を進めるのが有効です。
ただし、複雑なシステムでは社員が使いこなせないため、マニュアルを整備しておくことも忘れてはなりません。そこで、マニュアルの作成・管理には、テキストや画像などを残すことができ、超高精度の検索機能が備わったツール「ナレカン」を使いましょう。
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