ガイドラインとマニュアル・手順書の違いとは?作成ポイントも解説!
従業員の行動に関する基準やルールを示すために、多くの企業で「ガイドライン」や「マニュアル(手順書)」が作成されます。
しかし、「そもそもガイドラインとマニュアルの違いが分からない」「作成しても誰も読んでいない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ガイドラインと手順書の違いや、作成ポイントを中心にご紹介します。
- ガイドラインと手順書の違いを知って、適切に使い分けたい
- ガイドラインと手順書の作り方や記載すべき項目を知りたい
- 簡単にガイドラインや手順書を作成できるツールを探している
という担当者の方はこの記事を参考にすると、ガイドラインと手順書の意味や作り方の違いが分かり、さらに適切な管理方法も見つかります。
目次
ガイドラインの概要
以下では、ガイドラインの基本を解説します。ガイドラインとマニュアルの違いを知っておくべき理由も分かるので担当者の方は必見です。
違いを理解すべき理由
ガイドラインとマニュアルの違いが分かれば具体的に何を書くべきなのか迷いません。
たとえば、ガイドラインとマニュアルが混同している場合、「何を守れば良いのか曖昧なガイドライン」や「具体的な作業手順が書いていないマニュアル」になってしまいます。
以上のことからも、従業員に活用してもらうためには、ガイドラインとマニュアルを区別しておく必要があります。
「ガイドライン」と「マニュアル」の違い
ガイドラインとマニュアルの違いは、「どこまで具体的な行動を規定しているか」の程度にあります。
ガイドラインは具体的な行動は規定せずに、守るべき基準を示した文書を指します。一方で、マニュアルは誰でも同じ仕事ができるように、具体的な作業手順を示しているという違いがあります。
言い換えれば、ガイドラインには向かうべき方向が、マニュアルや手順書には仕事のやり方が記載されています。
似ている言葉との使い分け
ここでは、「ガイドライン」と似ている言葉の使い分けをご紹介します。
- マニュアル
- ルール
- 指針
- 規定
ガイドラインよりも具体的で、作業手順や遂行するべき業務を示している。
ガイドラインよりも強制力があり、具体的な「するべきこと」と「してはいけないこと」が記載される。
ガイドラインとほぼ同義だが、物事の進行を指し示すものであり、行動や対策の目安として使われる。
ガイドラインが必須事項でないのに対し、規定は守らなければならない行為を具体的に決めているもので、違反すると制裁の対象になる可能性がある。
以上のように、似たような意味で使われることが多い用語ですが、微妙に意味が異なるため、覚えておきましょう。
ガイドラインとマニュアルの記載項目
以下では、ガイドラインとマニュアルに記載すべき項目をご紹介します。
ガイドラインに記載すべき項目
ガイドラインに記載すべき項目は以下の通りです。
| 記載項目 | 記載内容 |
|---|---|
| ガイドライン作成の目的 | ガイドラインを作成した目的や背景を記載し、適用範囲を設定します。 |
| 基本方針 | ガイドラインの基本となる考えやルールを記載します。 |
| 方向性 | 今後の進め方や目標などの方向性を明確に示します。 |
| 遵守するべき基準 | 従業員が業務上考慮すべき判断や、遵守するべき行動の基準を明示します。 |
| 関係者 | ガイドラインを作成した担当者を示し、不明点があったときは連絡できる体制を整えます。 |
以上の項目を漏れなく記載すれば、メンバーが迷わずに円滑に業務を進められます。誰が読んでもわかりやすく記載するよう心がけましょう。
マニュアルに記載すべき項目
以下では、マニュアルに記載すべき項目を、表にまとめてご紹介します。
| 記載項目 | 記載内容 |
|---|---|
| マニュアル作成の背景 | マニュアル作成に至った背景や適用範囲を示します。 |
| 業務の概要と目的 | 業務の大まかな概要や流れ、目的を共有します。 |
| 必要なツール | 作業に必要な道具やシステムなどのツールを説明します。 |
| 作業手順 | 作業の手順を具体的に細かく説明します。画像や動画を添付すると、効果的です。 |
| 注意点 | 作業を進める上での周知事項や注意点を記載します。 |
マニュアルには具体的な作業手順を詳しく記載しましょう。「ナレカン」なら写真や動画を簡単に添付して、メンバー全員に即共有できます。
【コピペ可】ガイドラインとマニュアルの例文
以下では、カスタマーハラスメントに関するガイドラインとマニュアルの例文をご紹介します。両者の違いを把握して、適切に使い分けるようにしましょう。
【ガイドライン】カスタマーハラスメントの判断基準
①顧客等の要求内容に妥当性はあるか
顧客の主張に関して事実関係や因果関係を確認。
自社に過失がある場合→顧客の要求は妥当と判断。返金や商品交換の措置をとる。
自社に過失がない場合→顧客の要求に応じる必要なし
②要求を実現するための手段・様態が社会通念上に照らして相当な範囲か
顧客の要求に妥当性がある場合でも、その言動が暴力的・威圧的・継続的・拘束的・差別的・性的である場合は、社会通念上不相当であると考えられる。
→カスタマーハラスメントに該当する。
③暴力行為があった場合
カスタマーハラスメントに該当することはもちろん、犯罪に該当する。
→業務に支障が出るようであれば複数名で措置にあたる
【マニュアル】カスタマーハラスメントの対応方法
①クレームに対する謝罪
顧客の怒りを抑えることを第一優先として、まずはお詫びをしましょう。
顧客とコミュニケーションをとりながら、状況を正確に把握し、誠実な態度で課題解決にむかうことが大切です。
②クレーム内容の分析
どのような要因でクレームが発生したのか状況分析を行います。
- 商品やサービスに関する不満
- 対応方法に関する不満
- 顧客側の勘違いや確認ミス、操作間違いによる問題
- 自社に落ち度のあるクレーム
③クレームに悪意があるかを判断(自社に落ち度がない場合)
悪意がある場合、不当な謝罪や金銭・物品による保証が目的の場合あり
→毅然とした態度で要求を断る
④解決策を模索(自社に落ち度がある場合)
「即時対応可能か否か」を基準に判断する
- 即時対応可能
- 即時対応不可能
→顧客の不満に対する謝罪で解決可能な場合
顧客へ謝罪し、社内で再発防止に取り組む。
→弁済の必要がある場合
具体的な対応策を検討し、対応を行う。
※安易に弁済を行うと弁済の基準を低くしてしまうため注意
このように、ガイドラインでは「どの範囲がカスタマーハラスメントに該当するのか」という大まかな基準を示しています。一方、マニュアルではカスタマーハラスメントが発生した場合の具体的な対処方法について記載されており、両者には明確な違いがあります。
分かりやすいガイドラインの書き方|マニュアルと比較
以下では、ガイドラインを作成するポイントをマニュアルと比較して解説します。内容に過不足がないガイドラインを作成したい方は必見です。
(1)大まかな方向性を示す
はじめに、ガイドラインでは「大まかな方向性」を示しましょう。
具体的には、「今後どのような問題を解決すべきか」や「どのような対応方針をとるか」などの方向性を設定します。ただし、具体的な解決や対応の手段は書きません。
逆に、大まかな基準や方向性だけ書かれたマニュアルでは、従業員は「何をすれば良いのか分からない」と途方に暮れてしまいます。そのため、ガイドラインとは異なり、マニュアルには細かい作業手順を明確に示す必要があるのです。
(2)抽象的に記載する
次に、ガイドラインは抽象的に書きましょう。
ガイドラインを具体的に書きすぎると、従業員の裁量を狭めることにつながるため、結果的に「自分で考えて行動する」という能力が身につかなくなります。
逆に、抽象的なマニュアルでは「何をすれば良いのか分からない」という状況になり、部下から相談や質問が増えて対応に追われることになるので、マニュアルには業務や操作の方法を具体的に書きます。
(3)読み手に判断をゆだねる
最後に、ガイドラインでは具体的な手段、行動は示さず、臨機応変に動ける従業員に判断させましょう。
大きな方向性をガイドラインで示せば、予期せぬ事態に見舞われても臨機応変な対応ができるのです。逆に、マニュアルは誰でも同じ仕事ができるようにするために作成するので、具体的に書き下す必要があります。
ただし、ガイドラインもマニュアルも、従業員がいつでも見られる場所で管理しなければ意味がありません。そのため、パソコンだけでなく、スマホやタブレットから簡単に情報をチェックできる「ナレカン」のような管理アプリが必要です。
【担当者必見】ガイドラインを作成・管理するときの注意点
以下では、手順書やガイドラインを管理するときの注意点や解消するツールをご紹介します。
手順書やガイドラインは誰が読んでもわかりやすいように作成することが重要です。しかしナレッジとして活用されなければ、意味がなくなってしまいます。
また、手順書やガイドラインは数が多くなることがあるため、必要なときに取り出せるようにしておくことも必要です。検索機能が優れたツールを利用して、情報へのアクセス性を高めましょう。
結論、手順書やガイドラインの管理で発生するトラブルを解消できるのは、社内のナレッジとして手順書やガイドラインを一元管理して、高精度な検索機能を利用できる「ナレカン」一択です。
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ナレカンを使ったガイドラインの作成例
ここでは、ナレカンを使ったガイドラインの書き方を解説します。以下の手順を追えば、見やすいガイドラインを簡単に作れます。
- はじめに、記載する項目を決めて、テンプレートを作成します。
- 画面右下の [+テンプレート] をクリックして、ガイドラインのテンプレートを選択します。
- テンプレートに沿って記載すれば、ガイドラインの完成です。





このように、ナレカンを使えば、自作のテンプレートで見やすいガイドラインを簡単に作れます。
ガイドラインとマニュアルの違いや作り方まとめ
ここまで、「ガイドラインとマニュアルの違い」や「ガイドラインの作成ポイント」を中心に紹介しました。
分かりやすいガイドラインやマニュアルは業務を進めるうえで必要ですが、そもそも適切に管理しなければ誰も見ません。そのため、アプリを使って、誰でも簡単にガイドラインやマニュアルへアクセスできる環境を整えましょう。
ただし、多機能なアプリを導入してもITに詳しくない従業員が使いこなせず、最終的に放置されることになります。
結論、自社が導入すべきなのは、スマホやタブレットでも使えるうえに、非IT企業の方でも簡単に使える「ナレカン」一択です。
ぜひ「ナレカン」を導入して、ガイドラインやマニュアルが活用される仕組みをつくりましょう。


