脱ハンコはどこから始めるべき?電子化するメリット・デメリットを解説
近年、ビジネス環境でもデジタル化・DX化の動きが進んでおり、業務効率や生産性を高める企業が増えています。たとえば、「ペーパーレス化」や「脱ハンコ化」もその一例として、実施されているのです。
しかし、「脱ハンコ化と耳にはするものの、具体的なメリットが分からず上手く実現できるか不安がある」という方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、脱ハンコ化するメリットと導入するときのコツを中心にご紹介します。
- 脱ハンコ化が進まない理由を知りたい業務改善担当者
- 社内のどの業務から脱ハンコを始めればいいかわからない管理職
- 脱ハンコの成功事例を知りたい管理職・担当者
上記に当てはまる方はこの記事を参考にすると、脱ハンコ化のメリット・デメリットだけでなく、具体的に脱ハンコ化する方法がわかります。
目次
脱ハンコが進まない理由とは?現場で起きている典型的な課題
多くの企業で脱ハンコが進まない理由として、以下の典型的な課題が挙げられます。
- 紙前提の業務フローが固定化している
- 承認プロセスが属人化している
- 電子化してよい書類・できない書類の判断が曖昧
申請・承認・保管までが紙を前提に設計されており、押印を中心とした流れが長年続いているため、部分的に電子化しても全体最適にならず、運用が変わらないケースが多く見られます。
特定の上長や担当者の判断に依存しており、「その人に回さないと進まない」状態になっているため、電子承認に切り替えてもスムーズに運用できないことがあります。
法的要件や社内規程の整理が不十分で、「本当に電子化して問題ないのか」が明確でないため、現場が不安を感じ、電子化を検討しても結果として従来どおり紙とハンコに戻ってしまうのです。
このように、脱ハンコが進まない背景には単なる慣習だけでなく、業務構造そのものの課題が潜んでいるのです。
脱ハンコに対する政府の取り組み
2021年9月に、デジタル庁が発足されたことを皮切りにDX化が進み、今日ではさまざまな書類の電子化が推し進められるようになりました。
とくに、2022年1月には「電子帳簿保存方法の改定」により、大幅に内容の見直しが実施されました。具体的な見直しには、以下が挙げられます。
| 改正前 | 改正後 | |
|---|---|---|
| タイムスタンプの要件 |
3日営業日以内にタイムスタンプの付与が必要 |
添削履歴が確保できれば、タイムスタンプは不要 |
| 検索要件 |
勘定科目の検索など、詳細な検索項目の設定が必要 |
項目が取引先・取引金額・取引年月日のみに変更 |
| 電子取引の紙保存廃止 |
データを電子で受け取った場合、紙に印刷して保存することが可能 |
紙での保存は廃止され、電子データでの保存が義務化 |
| 事前承認制度が廃止 |
電子データを保存する場合、事前に税務署長の承認が必要 |
承認制度の廃止 |
以上のように、契約書や請求書のペーパーレス化が推奨されたことで、同時に「脱ハンコ化」しやすい仕組みが整えられたのです。
脱ハンコ化の3つのメリット
以下では、脱ハンコ化の3つのメリットをご紹介します。「脱ハンコ化を検討しているが、自社に与える具体的なメリットを把握していない」という方は必見です。
(1)生産性が向上する
1つ目のメリットとして、生産性の向上があります。
自社で脱ハンコ化が推進されれば、上長の押印待ちで作業が止まったり、押印のために出社したりするのを防げます。さらに、脱ハンコで書類の必要性がなくなるため、自社と取引先との双方でデータのやりとりが進み、契約締結までの時間が短縮されるのです。
以上のように、時間や場所を問わず、スムーズに作業を進められるようになるので、結果として生産性の向上につながります。
(2)コストが削減する
2つ目のメリットとして、コストの削減が挙げられます。
ハンコが不要になれば、紙に押印をもらう必要が無くなくなるので、印刷にかかる用紙代やインク代などを削減できるのです。また、ハンコが不要になれば、担当者に押印のアポイントを取り付けたり、書類を提出したりする「時間的コスト」も省けます。
つまり、脱ハンコ化が進めば「金銭的コスト」はもちろん「時間的コスト」も削減できるのです。
(3)情報漏えい・不正リスクを軽減する
3つ目に、脱ハンコにより電子化が進めば、情報漏えいや改ざんのリスクを軽減できます。
書類を紙ベースで管理している場合、書類の量が多いと管理が行き届かず「どこで、どの情報が管理されているのか」が把握できません。その結果、情報漏えいや文書改ざんといったリスクを高めてしまうため、書類の電子化が必須なのです。
ただし、電子化しても、単純にストレージでファイル管理するだけでは、結局PC内で情報が散在してしまいます。そこで、フォルダで情報を管理しつつ、超高精度な検索機能で探せる「ナレカン」のようなITツールであれば、情報管理を徹底できます。
脱ハンコ化の2つのデメリット
ここでは、脱ハンコ化の2つのデメリットをご紹介します。脱ハンコ化のデメリットもしっかりと理解したうえで、脱ハンコを進めるか検討しましょう。
(1)システムの導入や運用にコストがかかる
1つ目に、脱ハンコ化にはシステム導入や運用のためのコストがかかります。
脱ハンコ化するには、電子署名システムや承認フローシステムなどの導入や維持にかかる金銭的コストが発生します。また、複雑で多機能すぎるシステムを導入すると、社員への操作説明や研修といった教育コストも生じます。
そのため、社内情報を電子化する場合は、シンプルで使いやすいシステムを選ぶことが重要です。「システムの導入・運用コスト」と「紙ベースの業務を継続することで生じるコスト」を比較したうえで、最適な方法を判断しましょう。
(2)電子化できない書類がある
2つ目に、電子化できない書類がある場合、脱ハンコ化が進まないことです。
多くの書類において電子化が進んでいる一方で、依然として紙の書面として残すことが義務付けられているものもあります。たとえば、不動産に関する事業用定期借地契約は、公正証書であるため、公証人の前で作成しなければなりません。
このように、脱ハンコに向けて電子化を検討している方は、電子化が禁止されている書類を扱っていないか確認しましょう。しかし、現時点では電子化が不可能な書類でも、DXの推進でデジタル化できるようになる可能性はあります。
脱ハンコはどこから始めるべき?電子化の優先順位
以下では、脱ハンコ化を目的とする電子化の優先順位を解説します。脱ハンコを成功させるには、やみくもに電子化を進めるのではなく、優先順位を明確にして段階的に進めることが重要です。
(1)電子化すべき書類を分類する
まずは、社内にある書類を洗い出し、以下のように分類します。
- すぐに電子化できる書類
- 法的要件を確認すべき書類
- 紙での保管が必要な書類
とくに、押印頻度が高く、回覧に時間がかかっている書類から優先的に電子化すると、効果を実感しやすくなります。すべてを一度に変えようとせず、「影響が大きいもの」から着手することがポイントです。
(2)承認・共有フローを整理する
次に、承認・共有フローを整理しましょう。
単に紙をデータに置き換えるだけでは、承認の段階が多すぎる、特定の人物に依存しているといった根本的な課題は解決しません。本当に必要な承認か精査し、不要な工程を削減することで、業務プロセス全体をスリム化できます。
つまり、脱ハンコは単なるデジタル化ではなく、業務構造の最適化とセットで進めることが重要なのです。
(3)電子管理ツールで一元化する
3つ目に、電子化した書類をツールで一元化しましょう。
メンバーが異なるフォルダやメールで情報管理してしまうと、「どこにあるのか分からない」「どれが最新版か不明」といった混乱が生じます。そこで、検索性や承認状況の可視化に優れたツールに情報を集約することで、管理の精度とスピードを高められます。
たとえば、「ナレカン」のようなツールであれば、社内情報を記事形式で管理しつつ、超高精度な検索機能で目的の情報に即アクセス可能です。
(4)段階的に紙業務を削減する
最後に、段階的に紙業務を削減することが現実的です。
紙と電子の運用が急に切り替わると、操作に不慣れな社員が戸惑い、承認遅延や入力ミスが増える可能性があります。また、想定していなかった運用上の課題があとから発覚するケースも少なくありません。
そのため、まずは特定の部署や業務から電子化を始め、課題を洗い出しながら改善を重ねていくことが重要です。小さな成功体験を積み重ねることで、現場の理解と協力を得やすくなり、無理なく脱ハンコを定着させることができます。
【必見】脱ハンコ化の実現に役立つおすすめのツール
以下では、脱ハンコ化の実現に役立つおすすめのツールをご紹介します。
書類にハンコを押す業務フローでは、リモートワーク中でも押印のためだけに出社する必要があり、非効率な働き方から抜け出せません。また、紙と印鑑に依存しているため、業務の電子化が進まず、アナログな管理体制による手間やミスのリスクも残り続けます。
しかし、紙の書類運用を部分的に見直すだけでは、承認作業そのものを根本的に効率化することは困難です。さらに、セキュリティ対策が不十分なままデジタル化を進めると、重要書類の情報漏えいリスクが高まります。
そのため、押印をデジタル承認に置き換えられ、かつ高いセキュリティ基準で情報を管理できるツールを選ぶことが重要です。この条件を満たすツールであれば、安全性を確保しながらスムーズに脱ハンコ化を実現できます。
「ナレカン」では、「記事」内で承認者を設定し、ワンクリックで承認フローを完結できるため、押印業務をデジタル上で代替できます。さらに、国際レベルのセキュリティ基準で情報が保護されているため、上記の条件に最も当てはまり、安全に脱ハンコ化を進められるツールとして選ばれています。
社内文書を一元管理できるツール「ナレカン」
「ナレカン」|社内のナレッジに即アクセスできるツール
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脱ハンコ化の成功事例
以下では、脱ハンコ化の成功事例をご紹介します。実際の企業や自治体による成功事例を参考にしたい方は必見です。
株式会社日立製作所

制御・運用技術とITを強みに社会イノベーション事業を展開する日立製作所は、リモートワーク拡大を進める中で、社内承認や稟議における”ハンコリレー”が大きな障壁となっていました。
そこで、電子署名サービス「Docusign eSignature」を導入し、社印や職印の押印を電子署名へと置き換えました。導入にあたって、信頼性や既存システムとのAPI連携性を確保し、さらに、現場主導で段階的に適用範囲を広げることで、無理のない形で定着を図りました。
結果、出社せずに契約・承認業務を完結できる体制を実現したほか、文書の印刷枚数は2019年度比で40%削減し、契約リードタイムも大幅に短縮されました。バックオフィス業務も大幅に効率化され、場所にとらわれない働き方が可能になっています。
岡山県

引用:岡山県公式サイト
岡山県では、行政手続きの利便性向上とオンライン化を推進するため、提出書類への押印義務を見直し、申請書等への押印義務付けを廃止する条例を制定しています。この規則により、多くの申請書・届出書について押印が不要となり、書類のデジタル化が進められています。
さらに、契約手続きの効率化及び契約コストの削減を目指して、電子契約サービスを導入し、本庁や出先機関での本格運用を開始しました。電子契約により従来の印刷・押印・来庁の手間を省くことで、業務の効率化と住民・事業者の利便性向上に寄与しています。
こうした取り組みにより、岡山県では押印に依存しない行政手続きと文書の電子化が進み、脱ハンコ化による業務の迅速化・効率化が進展しています。
脱ハンコ化のメリット・デメリットまとめ
ここまで、脱ハンコ化のメリット・デメリットを中心に紹介しました。
書面でのやりとりでは、リモートワークのときでも押印のためにわざわざ出社しないといけません。また、印鑑を押す必要性から、書面のデータ化ができないため、契約締結までの時間が電子取引に比べて長くなってしまいます。
そこで、押印の代わりに承認フローを回せる機能が備わったITツールで、電子化を進めていきましょう。ただし、セキュリティがしっかりとしたツールでなければ、全社で安全に導入することができません。
したがって、電子化データの管理に最適なのは、承認フローを設定できて、国際セキュリティ規格を取得している「ナレカン」一択です。
無料の導入支援も受けられるので、ぜひ「ナレカン」を導入して、社内における脱ハンコ化を実現しましょう。


