【事例6選】ナレッジマネジメントを成功させる3つのポイントとは?
暗黙知として個人の内部に蓄積されたナレッジやノウハウを形式知化し、業務効率化に役立てる手法としてナレッジマネジメントがあります。
ナレッジマネジメントを自社の業務プロセスへ効果的に反映させるためには「成功事例」を参考に、モデルケースと自社の差分を把握したうえで推進するのが近道です。しかし、「成功事例の情報収集に割く時間がない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ナレッジマネジメントの成功事例5選と3つのポイントを中心にご紹介します。
- ナレッジマネジメントに成功した企業の事例を知りたい
- ナレッジマネジメントのポイントを抑えたい
- ナレッジマネジメントに役立つツールを探している
という担当者の方はこの記事を参考にすると、事例からポイントを押さえつつ自社のナレッジマネジメントを成功に導けます。
目次
ナレッジマネジメントとは
ナレッジマネジメントとは、社員が持つ業務の知識や経験を蓄積・共有することで、企業の生産性向上や業務効率化に役立てることです。
具体例として、情報共有ツールを利用して「上司の業務ノウハウを部下に共有して役立てる」「業務マニュアルを蓄積し、社員が必要な情報に迅速にアクセスできるようにする」ことなどが挙げられます。
ナレッジマネジメントによって、社内の知識資産を活用でき、企業の競争力や企業価値の向上につながるのです。
ナレッジ管理に取り組むメリット
ここでは、ナレッジ管理に取り組むメリットをご紹介します。以下を把握して積極的にナレッジ管理を進めましょう。
情報の属人化を防げる
ナレッジマネジメントは、情報の属人化を防ぐのに役立ちます。
ナレッジマネジメントに積極的に取り組んでいる企業は、業務で得たノウハウや技術が社内全体に共有されます。十分に情報が共有されていれば、誰でも情報を参照可能なため、情報が属人化することがありません。
「ナレカン」のようなツールを利用すれば、自社のナレッジが属人化
することなく全員が自然にナレッジ管理に関われるので、情報管理に最適です。
業務の効率が上がる
ナレッジを適切に管理すれば、業務の効率が上がります。
ナレッジマネジメントができていると、情報が散在することなく整理された状態で保存されるため、必要なときにすぐ取り出せます。よって、情報を探し出す手間や時間を省けるため、業務の効率が向上するのです。
検索精度の高いツールを導入すれば、すぐ欲しい情報にアクセスできるため、ナレッジマネジメントのツールを選ぶときには注目してみましょう。
教育コストを抑えられる
ナレッジマネジメントを進めれば、教育コストを抑えることができます。
作業のマニュアルやオンボーディング資料などをナレッジマネジメントツールで管理・共有すれば、教育にかかる時間やコストを削減可能です。また、ナレッジが全員に共有されることで、従業員のスキルアップにもつながるのです。
ナレッジマネジメントを進めることで、現在働いている従業員のスキルアップが期待できることはもちろん、新入社員への教育にも活用できます。
ナレッジマネジメントに成功している企業事例5選
ここからは、ナレッジマネジメントの成功事例5選をご紹介します。以下の事例から得たノウハウを自社の取り組みへ落とし込めば、成功の可能性を高められます。
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、オフィスプロダクトからソリューション事業を提供する企業です。
「製品開発プロセスの遅れ」を契機として、ナレッジマネジメントを推進する取り組みを始めました。この背景には「製品開発の最終段階で設計変更が発生し、製品開発が延期になる」という課題がありました。
課題の克服には、製品設計の初期段階で全担当者が持つ情報を共有する必要があったため、「全員設計」を掲げて独自の情報共有システムを導入しました。
同社の情報共有システムには設計者や技術者のナレッジが蓄積されており、各工程の担当者が有効活用できます。ナレッジマネジメントによって、「製品開発プロセスの改善」や「各製造過程における業務効率化」を実現したのです。
ニチバン株式会社
ニチバン株式会社は文具や医療用テープなどを製造・販売する会社です。
同社のお客様相談室では、顧客対応に必要な知識やノウハウがすべて各個人に蓄積されている課題がありました。
そこで、ITツールを導入し、顧客対応に関する膨大な情報をツール上で管理しました。とくに、個人がメモ書きとしてまとめていた内容をFAQとして管理したことで、新人でもスムーズに顧客対応ができるようになったのです。
このように、同社のお客様相談室ではITツールを使って情報を一元管理し、業務効率を改善しました。
NTT東日本法人営業本部
引用:東日本電信電話株式会社
NTT東日本法人営業本部は電気通信事業を展開する東日本電信電話株式会社の営業本部です。
ナレッジマネジメントの一環として、オフライン・オンラインの両方にナレッジを共有する場所を設置しました。
社員同士のリアルなコミュニケーションを重視して、社員のデスクを固定しないフリーアドレスの導入や、ドリンクコーナーを常備したリフレッシュゾーンの設置など、知識や経験を気軽に共有できる環境づくりを行いました。
また、営業本部に所属する全社員が個人のホームページを持つことで、日報やプロジェクトの記録など、業務に関する共有が気軽に行われるようになったのです。
オンライン・オフラインの両方において気軽にナレッジを共有できる環境を整備したことで、社員同士のインタラクティブな関係構築が可能となり、そのなかでナレッジ共有の文化が醸成されています。
磨き屋シンジケート
引用:磨き屋シンジケート
磨き屋シンジケートは新潟県の燕商工会議所が主催する金属加工業の共同受注組織です。
「下請け金属加工への危機感」を契機として、ナレッジマネジメントを推進する取り組みを始めました。まずは、本格的に事業が始まる前に、商工会議所が共同受注マニュアルを作成しました。
顧客の窓口と事務、債権管理、製造管理、品質管理などを提携する企業に分担することで、受注から納品までのプロセスを効率化したのです。
また、ハイテク産業への参入に向けて、新たな技術を生み出す必要がありました。そのため、関連する技術を持つ職人が集まり個人が持つ技術を表出化・標準化しながら新技術の開発に取り組みました。
新技術によって、家電製造業や建材メーカーなど新たな分野からの注文が殺到しました。ナレッジ共有による事業成長の結果、斜陽産業から脱却できたのです。さらに、知識や技術を共有することで事業が成功した経験が職人の連携やモチベーションの向上に繋がり、生産性の改善や品質の向上が実現しました。
株式会社アイシン
引用:株式会社アイシン
株式会社アイシンは自動車部品やエネルギー関連製品を製造・販売する会社です。
同社では、スタッフが資料作成に膨大な時間を費やしているという課題がありました。なかでも、資料に必要な情報を「探す・調べる」作業に時間がかかっており、社内に蓄積された情報へ素早く簡単にアクセスできることが求められていました。
そこで、同社はITツールを導入し、必要な情報へすぐにたどり着けるように情報を管理するようになりました。結果、1か月のうち情報の検索にかかっていた時間を1,039時間削減でき、業務効率の向上を実現したのです。
また、同社ではITツールの導入と併せて「検索のコツ」などを含めたマニュアルを社内に展開しており、利用率の向上に役立てています。
成功している企業の共通点とは
ここでは、ナレッジマネジメントに成功している企業の共通点をご紹介します。共通点を理解して、ナレッジマネジメントのコツを掴みましょう。
利用しやすいシステムを導入する
ナレッジマネジメントに成功している企業は、従業員が使いやすいサービスを導入しています。
ツールの使いやすさは、利用を定着させるために重要です。操作がシンプルですぐに使い方がわかるようなツールを導入すれば、利用のハードルが低くなり従業員に活用してもらいやすくなります。
ITに不慣れな従業員でもすぐに使いこなせる「ナレカン」のようなシンプルな操作性を備えたツールを導入しましょう。
定期的に改善する
ナレッジマネジメントを運用する中で、定期的に改善することも成功している企業の共通点と言えます。
ナレッジは一度作成して運用すれば終わりではなく、定期的に更新・改善して常に正確な状態に保っておく必要があります。ナレッジマネジメントの効果を分析したり、古いナレッジは削除したり更新したりするなど、より効果的にナレッジを運用するようにしましょう。
ナレッジは定期的なメンテナンスが必要なため、ツールを導入するときには、メンテナンスも簡単にできるものを選択しましょう。
ナレッジマネジメントにおける2つの失敗事例とは
ここからは、ナレッジマネジメントにおける2つの失敗事例を紹介します。以下の内容を把握していなければ、ナレッジマネジメントを推進しても浸透しなくなってしまうため注意しましょう。
唐突に全社で取り組もうとする
唐突に全社で取り組もうとすると、ナレッジマネジメントに失敗しがちです。
ナレッジマネジメントは、段階的に目標を設定して推進することが重要です。唐突に取り組もうとすると、新しいシステムやルールに従業員が戸惑い、結果としてナレッジが集まらないなどの事態に発展する可能性があるからです。
例として、管理者と現場との間にナレッジ共有に対しての温度差があることが挙げられます。現場社員が、ナレッジを共有する目的やメリットを理解したうえで進めなければ、運用を始めても形骸化してしまう可能性があるのです。
そのため、特定の部署やチームで仮運用を行ってから徐々に規模を拡大するなど、慎重な取り組みが求められます。
運用ルールの整備が不十分
運用ルールの整備が不十分な場合にも、ナレッジマネジメントは失敗しやすくなります。
たとえば、ツールを導入して情報を管理しても、入力方法や管理のルールが整備されていなければ、ツール上のさまざまな場所にデータが散らばる事態に陥ります。そして、必要な情報がすぐに取り出せず、不慣れな運用に業務スピードも低下し逆効果となってしまうのです。
したがって、従業員がナレッジの共有・閲覧をスムーズにできるように「情報のカテゴリー分け」や「記事の作成方法」といった運用ルールを定めましょう。
ナレッジマネジメントを成功させる3つのポイント
以下では、ナレッジマネジメントを成功させるための3つのポイントをご紹介します。社内のナレッジを有効活用するには、社員のやる気や高い目標設定に頼るだけでなく、正しいプロセスに則って適切な環境を整えることが重要です。
(1)「SECIモデル」を活用して暗黙知を形式知にする

ナレッジマネジメントで共有が困難な暗黙知を形式知に変換するためには「SECIモデル」の活用が有効です。
暗黙知とは、ノウハウや経験など他の人に伝えることが難しい知識のことで、反対に形式知は言語化や図式化して伝達できる知識を指します。そして、暗黙知から形式知へ昇華させるには、SECIモデルが示す以下4つのプロセスを踏襲する必要があります。
- 共同化(Socialization)
- 表出化(Externalization)
- 連結化(Combination)
- 内面化(Internalization)
同じ体験を通して、暗黙知を共有する段階
共有された暗黙知を形式知に近づける段階
形式知同士を組み合わせて、新しい知識体系を作る段階
新しい形式知を獲得して、新しい暗黙知が生み出される段階
上記4つのプロセスを回せる環境や仕組みを整備すると、暗黙知が共有されやすい形式知に変換されやすくなり、社内業務に有効活用できます。
(2)社内のナレッジを共有できる「場」を整備する

SECIモデルの4つのプロセスを加速させるためには、社内で自発的にナレッジを共有できる「場」を整備しなければなりません。
「場」とは、新たなナレッジが創出されて積極的に共有や活用が促進される環境を指します。暗黙知を形式知に変換して組織財産を社内に蓄積するためには、以下4つの場を整備して社員が気軽にナレッジに触れられる機会を作る必要があります。
- 共同化の場
- 表出化の場
- 連結化の場
- 内面化の場
社内チャットや休憩室など、気軽に想いや経験を交えたコミュニケーションができる環境
ディスカッションや建設的対話など、共通のミッションを意識して共創できる環境
情報共有ツールやイントラネットなど、知識を共有、蓄積、整理できる環境
社内研修や企業大学など、社内の知識を実践できる環境
SECIモデルでプロセスを構築し、場で環境を整備することで、暗黙知を形式知化するときの抜け・漏れを抑えられます。
(3)有益なナレッジをすぐに発見できるように管理する
「SECIモデル」や「場」の整備によって社内で共有されたナレッジを有効活用するためには、求めるナレッジに素早くアクセスできる環境を整えることが重要です。
従来、ナレッジ管理では紙やエクセルが利用されてきました。ただし、紙は検索性が悪く従業員が利用しなくなる可能性があり、エクセルは情報の追記・変更に手間がかかるため非効率です。
したがって、有益なナレッジをすぐに発見できるようにするには「ナレカン」のような「情報共有ツール」での管理が最適です。オンライン上で情報を蓄積・共有でき、変更した情報は自動で保存されるうえ、必要な情報へのアクセスもスピーディになります。
ナレッジマネジメントに役立つおすすめのツール
以下では、ナレッジマネジメントに役立つおすすめのツールをご紹介します。
社内に多くあるナレッジを管理するときには、情報が散在しないよう、一元で管理することが重要です。ITツールを最大限利用して、情報を一元管理しましょう。
しかし、社内の情報は保管するだけでなく、「ナレッジ」としていつでも活用できる状態にしておく必要があります。よって、必要なときに取り出せるよう検索機能が優れたツールを導入しましょう。
結論、自社のナレッジマネジメントに最適なのは、社内のナレッジを一元で管理でき、超高精度な検索機能で情報を取り出せるツール「ナレカン」一択です。
ナレカンでは、記事機能で画像やファイルを簡単に格納してナレッジを保存できます。また充実の検索機能を備えていて、情報へのアクセス性が高く、情報収集にかかる時間が削減されるため、業務の効率を大幅に向上できます。
ナレッジマネジメントに最適なツール「ナレカン」
「ナレカン」|社内のナレッジに即アクセスできるツール
「ナレカン」は、社内のナレッジに、即アクセスできるツールです。
「社内のあらゆる場所からナレッジが一元化」され、しかも、そのナレッジを「超高精度検索」できます。
自身の頭の中にあるナレッジを残すときは「記事」を作成でき、誰かにナレッジを尋ねたいときは、知恵袋のような感覚で「質問」することが可能です。また、ファイルを添付するだけで、AIが貴社のファイルの中身を全自動で、続々とナレッジ化していきます。
また、ナレカンを使えば、欲しい情報が即見つかります。
生成AIを活用した「自然言語検索」によって、上司に質問するように検索可能です。そのため、メンバーの検索スキルに依存することなく、誰でも簡単に情報を探し出せます。
更に、「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」もあり、支援も充実しています。「すぐに使える状態にセットアップ」「月に1度のオンラインミーティング」など、実際に、社内のナレッジが動き出す仕組みを整えます。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【超高精度な検索機能】 誰もが簡単に欲しい情報を見つけられる検索性。
「AI検索」「複数キーワード検索」「添付ファイル内検索」「画像内テキスト検索」など、思い通りの検索が可能です。
- 【ナレッジの一元化】 ナレカン内のナレッジは最新でフレッシュな状態で管理。
ナレカン内に一元化したナレッジは、「断捨離機能」によって、常に最新でフレッシュなものになります。そのため、ナレッジが陳腐化することがありません。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
初期導入支援だけでなく、ナレカンが定着するように、ご利用中も最大限サポートするので、貴社担当者様のお手を煩わせません。
<ナレカンの料金>

- ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン:管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
- プレミアムプラン:「AI自然言語検索」も含めて導入したい企業様
各プランの詳細や金額は、下記「ナレカン資料の無料ダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
ナレッジマネジメントの成功事例まとめ
ここまで、ナレッジマネジメントの成功事例5選と3つのポイントをご紹介しました。
ナレッジマネジメントを成功させるには「SECIモデル」や「場」の整備によって暗黙知を確実に形式知化し、ナレッジに素早くアクセスできる環境を整えることが重要です。
また、成功事例からも分かるように、ナレッジの情報を活用するには「情報の蓄積に適したITツール」の導入・運用が必須です。しかし、必要な情報をすぐに見つけ出せなければ活用が難しいため、欲しい情報をすぐに見つけ出せるツールを選びましょう。
結論、ナレッジマネジメントには社内のあらゆる情報を一元管理し、欲しい情報が即座に見つけられるツール「ナレカン」一択です。
ぜひ「ナレカン」を導入し、ナレッジマネジメントを成功させましょう。


