名寄せとは?Excelを使ったやり方や関数を解説

企業にとって、顧客情報や取引先の情報を分析することは営業活動や今後の方針を考えるうえで重要です。そこで、表計算ソフトのExcel(エクセル)を使った名寄せは、多くの企業で使われている一般的な方法です。
しかし、なかには「Excelの名寄せでどのように顧客情報を管理すればよいかわからない」と悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Excelを使った名寄せのやり方や関数の一覧表を中心にご紹介します。
- Excelで名寄せをする方法が知りたい
- 顧客や取引先の情報を分析して今後の業務に生かしたい
- 社内の情報管理を簡単に管理できるツールを探している
という方はこの記事を参考にすると、Excelで名寄せをする方法が分かるだけでなく、社内の情報管理を最適化するツールまで見つかります。
目次
名寄せとは?
名寄せとは、複数のデータベースに分散している会社名や住所などの情報を1つのデータにまとめる作業を指します。
たとえば、企業が管理するデータのなかには、同じ人物や会社に関する情報が複数存在していることが少なくありません。情報の重複を放置していると、同じ顧客に同一のメッセージを送ってしまうといったミスにつながりやすくなるのです。
これらのミスを防ぐためにも「情報の抽出と統合」をする名寄せは、企業にとって重要な作業になると言えます。
Excelを使った名寄せのやり方
以下では、Excelを使った名寄せのやり方を4つの手順で解説していきます。名寄せの大まかな流れを確認しておきましょう。
ステップ1|データの調査
まずは、名寄せの対象となるデータの調査と選別をして、現状を把握します。
具体的には、データの属性や項目、入力状況を確認し、自社で情報がどのように登録されているかを確かめます。
それらの入力状況から、今後どのようにデータをまとめていくかという方針を決めます。今後の営業やマーケティング活動において、最適な情報の残し方ができるよう、ゴールを設定しましょう。
ステップ2|データの抽出
次に、ステップ1で決めた方向性に沿って、データベースからデータを抽出します。
複数のデータべースに情報が残されている場合、一つのデータに統合します。この際、フォーマットや入力形式、項目名を統一することが大切です。
たとえば、Aのデータベースでは「企業名」、Bのデータベースでは「社名」で登録されていた情報を統合すると、同じ情報を別名で管理してしまうことになります。そのため、項目を「企業名で統一するのか、社名で統一するのか」などの詳細な部分まで決めておく必要があります。
ステップ3|データクレンジング
データクレンジングとは、重複の削除や表記ゆれの修正を行うことでデータの質を向上させることです。
具体的には、全角文字・半角文字を統一して入力したり、空白や句読点の有無をそろえたりする作業のことを指します。特に、「渡辺」と「渡邊」などの氏名や、「1丁目2番3号」と「1-2-3」などの住所では、表記ゆれが発生しやすいので注意が必要です。
日本語は、ひらがなやカタカナ、漢字など多くの文字を使用するため、データクレンジングの作業には時間がかかりやすいです。そのため、事前に作業時間を多く見積もっておくことがおすすめです。
ステップ4|データのマッチング
最後に、データのマッチング作業を進めます。
「データのマッチング」とは、複数のデータベースに存在する同一のデータを結び付ける作業です。例えば、企業名と電話番号をキーとして設定しておくと、ツールがその2つの情報をもとに重複しているデータがないか判断をします。
その後、同一であると識別されたデータには同一のIDを与え、それぞれの情報を統合していきます。データを新たに追加したり更新したりするときには、IDの付与や表記の仕方を統一を徹底し、重複のないようにしましょう。
名寄せをする2つのメリット
以下では、名寄せをする2つのメリットについて解説していきます。積極的に名寄せを取り入れて業務効率化しましょう。
(1)業務効率が良くなる
名寄せをすると、業務効率が向上し、効率のよい営業やマーケティング活動ができるようになります。
社内で複数の担当者によって残された情報が分散していると、それぞれのやり方で情報が入力がされます。そのため、同義の語句が異なる文字表記で入力される「表記ゆれ」が生じてしまうのです。
このような表記ゆれを放置していると、必要な情報にアクセスするのに手間がかかります。また、その都度目視で確認する必要があるため、業務効率が低下し、営業の生産性も下がってしまいます。
したがって、名寄せを定期的に行い、必要な情報へのアクセス性を高めましょう。
(2)取引先や顧客へのミスを防げる
次に、名寄せをすることで取引先や顧客へのミスを防げます。
名寄せをしなければ、不備のあるデータや重複したデータがそのまま蓄積され続けてしまいます。これらを放置していると、確認がうまくとれずに同じ顧客に同じDMを送ってしまうなどのミスにつながりかねません。
このような人為的なミスは、自社のイメージや信頼度を下げてしまいます。営業活動において、相手の失礼にあたる行為や信頼を損なう行為を避けるためにも、名寄せをしてデータを定期的に管理しましょう。
Excel(エクセル)の名寄せに使える関数一覧表
以下では、Excel(エクセル)の名寄せに使える関数一覧表をご紹介します。Excelで名寄せをする場合には、以下の便利な関数を押さえておきましょう。
特徴 | 数式 | |
---|---|---|
VLOOKUP関数 |
表を縦方向に検索し、対応する値を取り出す関数です。複数のExcelデータを一つにまとめるときに便利です。 |
=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索の型) |
HLOOKUP関数 |
表を横方向に検索し、対応する値を取り出す関数です。 |
=HLOOKUP(検索値,範囲,行番号,検索の型) |
ASC関数 |
全角文字を半角にする関数です。 |
=ASC(指定するセル) |
JIS関数 |
半角文字を全角にする関数です。 |
=JIS(指定するセル) |
TRIM関数 |
不要なスペースを削除したい場合に使える関数です。氏名などのデータを扱うときに便利です。 |
=TRIM(指定するセル) |
CLEAN関数 |
改行を削除したい場合に使える関数です。備考欄などのデータを扱うときに便利です。 |
=CLEAN(指定するセル) |
COUNTIF関数 |
条件に当てはまるセルの数がわかる関数です。重複を削除するのに役立ちます。 |
=COUNTIF(範囲,検索条件) |
上記の関数を使いこなせれば、Excelで名寄せの作業効率が向上できるのです。
【必見】名寄せした顧客情報の管理を最適化する方法とは
以下では、名寄せした顧客情報の管理を最適化する方法を紹介します。
Excelで名寄せした顧客情報をどのように管理すればよいかわからない場合は、「情報管理ツール」と組み合わせて管理することがおすすめです。Excelでは名寄せを簡単にできる一方で、更新の際に都度共有する手間が発生したり、メールで共有すると埋もれてしまったりして「管理が面倒」というデメリットがあります。
そこで、「作成した名寄せや社内の顧客情報を簡単に管理できるツール」を併用しましょう。Excelで作成した名寄せや、付随する顧客情報を一元化すれば、面倒な顧客情報の管理も簡単です。
結論、自社の名寄せ管理には、名寄せを含めたあらゆる顧客情報を簡単に管理できるツール「ナレカン」一択です。
ナレカンの「記事」には、作成した名寄せのExcelファイルを簡単に添付できます。また、付随する顧客情報もテキストや表を用いて整理できるうえ、「ファイル内検索」にも対応しているので、スムーズな顧客情報の管理が実現します。
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Excelを使った名寄せの方法まとめ
ここまで、Excelを使った名寄せの方法を中心に紹介しました。
名寄せとは、複数の取引先や顧客のデータを統合し、一つのデータにする作業を指します。名寄せをすることで、情報の重複や人為的ミスを防ぎ、営業活動の作業効率の向上も期待できます。
ただし、Excelで名寄せした顧客情報は、管理が面倒なうえ、社員に共有する際には都度メールやチャットツールで送る手間がかかります。そのため、顧客情報の管理と共有に手間がかからないツールを併用しましょう。
結論、顧客情報の管理には名寄せしたファイルや顧客情報を一元管理し、リアルタイムで社内に共有できるツール「ナレカン」一択です。
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