【最新版】法人文書の保存期間とは?メリットやおすすめの方法も紹介

社内文書には永久保存しなければならないものもあれば、保存期間が規定されているものもあります。とくに、「法定保存文書」と呼ばれる文書は法律で保存期間が決まっているので、厳重に扱わなければなりません。
しかし、「文書が増えてしまい、適切に管理しきれなくなっている」と悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「文書管理における保存期間の一覧やおすすめの方法」を解説します。
- 文書別の正確な保存期間を把握しておきたい
- 社内の重要書類を適切に管理する方法を知りたい
- 文書管理をデータ化して、煩雑で非効率な管理から脱却したい
という担当者の方はこの記事を参考にすると、保存期間の異なる文書を効率的かつ安全に管理する方法が分かります。
目次
文書には法律で定められた保存期間がある?
法人が保存している文書には保存期間が定められていることがあります。
保存期間が法律により定められている文書が「法廷保存文書」です。法定保存文書の保存期間は文書ごとに異なり、1年間のものから永年保存のものまであります。
保存期間が設けられている目的は、「提出を求められたときにすばやく提出できる状態にするため」や「トラブル時に証拠として利用するため」などです。したがって、文書ごとの保存期間を正しく把握して適切に管理しましょう。
<一覧>法定保存文書の保存期間
ここでは法定保存文書の保存期間を種類別(総務・庶務/経理・税務/人事・労務)にご紹介します。以下は、国税庁標準文書保存期間基準(保存期間表)を参考にしています。
永年保存
永年保存と定められている文書の一例は以下の通りです。
種類 | 文書の例 |
---|---|
総務・庶務 |
定款、株主名簿、登記・訴訟関係書類、社規・社則に関連する文書 など |
経理・税務 |
決算、株式増資、中長期予算、年次予算、表彰・懲戒に関する文書 など |
人事・労務 |
重要な人事に関する文書(法定保存文書ではない) |
保存期間が30年間
保存期間が30年間と定められている文書の一例は以下の通りです。
種類 | 文書の例 |
---|---|
総務・庶務 |
組織の沿革に関する書類(本庁以外の起 案課が作成した原本)、国税広報、統計書 など |
経理・税務 |
行政監察等関係重要書類、税制調査会関係書類、税制改正申入書 など |
人事・労務 |
身分証明書受払簿、検査証等受払簿、旧姓使用者台帳 など |
保存期間が10年間
保存期間が10年間と定められている文書の一例は以下の通りです。
種類 | 文書の例 |
---|---|
総務・庶務 |
株主総会議記録、取締役会議事録、監査役会議事録 など |
経理・税務 |
計算書類および附属明細書(貸借対照表、損益計算書など)、会計帳簿及び事業に関する重要書類(総勘定元帳など) |
人事・労務 |
特になし |
保存期間が7年間
保存期間が7年間と定められている文書の一例は以下の通りです。
種類 | 文書の例 |
---|---|
総務・庶務 |
特になし |
経理・税務 |
取引に関する帳簿(仕訳帳、現金出納帳、固定資産台帳など)、有価証券の取引で作成された証憑書類(有価証券受渡計算書、売買報告書、社債申込書など) など |
人事・労務 |
特になし |
保存期間が5年間
保存期間が5年間と定められている文書の一例は以下の通りです。
種類 | 文書の例 |
---|---|
総務・庶務 |
事業報告に関する書類、有価証券届出書・有価証券報告書およびその添付書類、訂正届出書の写し、契約期限を伴う覚書・念書・協定書 など |
経理・税務 |
監査報告に関する書類、会計監査報告に関する書類、金融機関が保存する四半期報告書、半期報告書およびその訂正報告書の写し など |
人事・労務 |
従業員の身元保証書、誓約書などの種類 |
保存期間が3年間
保存期間が3年間と定められている文書の一例は以下の通りです。
種類 | 文書の例 |
---|---|
総務・庶務 |
四半期報告書、半期報告書およびその訂正報告書の写し、業務日報、社内会議の記録、軽易な契約関係書類、参照の必要性のある文書 など |
経理・税務 |
特になし |
人事・労務 |
労働者名簿、賃金台帳(国税通則法では7年保存を義務付け)、労働保険、労災保険に関する書類 など |
保存期間が1~2年間
保存期間が1~2年間と定められている文書の一例は以下の通りです。
種類 | 文書の例 |
---|---|
総務・庶務 |
臨時報告書、自己株券買付状況報告書およびそれぞれの訂正報告書の写し、当直日誌、軽易な往復文書、受信・発信文書、通知書類・調査書類・参考書類 など |
経理・税務 |
特になし |
人事・労務 |
雇用保険に関する書類、健康保険や厚生年金保険に関する書類 など |
以上のように、法定保存文書は文書別に保存期間が違うため、保存期間を間違えないよう注意する必要があります。そこで、文書の保存期間や種類別にカテゴリ分けして管理すると、保存期間が混同してしまうリスクを軽減できるのです。
法定保存文書以外の保存期間の決め方
法定保存文書以外の文書は、「会社にとっての必要性」を軸に保存期間を定めましょう。会社にとって必要な書類は大きく分けて以下の3つあります。
- 経営上の観点から会社の業務遂行に必要なもの
- リスクマネジメントの観点から訴訟時の証拠として必要なもの
- 歴史管理の観点から社史編纂時に必要とされるもの
たとえば、業務のマニュアルや手順書などは、最新版だけでなく改訂前の文書も数年は残しておくようにしましょう。また、社内報告書や稟議書のような企業の重大な意思決定に関わる文書は長期的に保存することが望ましいです。
リスクマネジメントの観点から重要な契約書類は、有効期限が明確なものと自動更新で不定期に続くものがあります。そのため、会社で契約書類の種類ごとの保存期間を規定しましょう。
社史編纂後にどの程度保存するかは会社ごとに決めておく必要があります。歴史的に価値があるものや会社に残しておくべきものは長期的に保存すべきです。
以上のように、法定保存文書以外の書類の管理に関しては会社でルールを作ることが大切です。しかし、紙媒体で残すと膨大になるうえ、探すのにも手間がかかるため、「ナレカン」のような情報の整理と検索が簡単にできるツールを導入しましょう。
保存期間を過ぎた文書はどうすればよいのか?
紙の文書の場合、保存期間が過ぎたものは廃棄しなければなりません。以下では、保存期間が過ぎた文書を処理する方法について解説します。
- シュレッダー
- 溶解
少量の文書はオフィスのシュレッダーで処分できます。ただし、文書の数が多くなると、大量廃棄に時間や手間がかかるうえ、裁断が荒くなり情報が復元されてしまう可能性が高まります。
業者に依頼して回収・溶解してもらう方法もあります。大量の文書を処理する手間が省ける一方、回収から溶解までの過程を見届けられず、その間に情報漏えいが起こりかねない点に注意が必要です。
このように、紙による文書管理は電子管理よりも情報漏えいのリスクが大きくなるだけでなく、人件費や時間的コストがかかります。そのため、安全に処分してコストを削減するためには、文書管理そのものを電子化するのも一つの方法です。
書類を適切に保存・管理するおすすめの方法2選
以下では、文書管理におすすめの方法2選をご紹介します。「管理する書類は増える一方だが、使わないものもあるので保存方法に迷っている」という方は必見です。
社内書庫に保存する
1つ目の方法は、社内書庫に保存する方法です。
社内書庫に保存するときには「持ち出しや紛失によって漏えいする可能性があること」に注意しなければなりません。そのため、入室制限を設けたり入退室の履歴をICカードで管理したりして、セキュアな環境をつくる必要があるのです。
また、デスクと社内書庫を何度も往復したり、社内書庫で大量のファイルから必要な物を探したりする手間がかかるというデメリットもあります。
電子化してシステム上に保存する
2つ目の方法は、電子化してシステム上に保存する方法です。
システム上に保存すれば文書の保存期間を簡単に管理できるのはもちろん「社内に保管場所がいらない」「検索機能を使って必要な文書へすぐにたどり着ける」というメリットがあります。
一方でシステムの場合、初期設定や社員の教育コストなど、導入時のハードルが高くなりがちです。したがって、初期導入支援や既存データの移行支援が受けられるうえ、操作もシンプルな「ナレカン」のようなシステムを選びましょう。
文書を電子化する2つのメリット
以下では、文書を電子化する2つのメリットをご紹介します。「文書管理においてペーパーレス化を検討しているが踏み切れない」という担当者の方は必見です。
(1)業務効率化につながる
1つ目のメリットは、業務効率化につながることです。
紙で文書管理していると、文書が増えるたびに「種類に応じて仕分けし、ファイリングして所定の場所で保存する」という手間がかかります。また、文書が必要になったときにわざわざファイルから手作業で探し出さなければならないのです。
一方、文書を電子化すればわずかな操作でフォルダやファイルに仕分けられます。また、文書の検索機能を使って必要な文書へすぐにたどり着けるので、業務効率化につながります。
(2)文書のセキュリティを強化できる
2つ目のメリットは、文書のセキュリティを強化できる点です。
紙の文書管理では紛失や持ち出し、改ざんが起こる可能性があります。一方、閲覧権限や操作ログの機能があるシステムに保存すれば、安全な環境で資料を管理できるのです。
たとえば、情報セキュリティの国際規格認証を取得し、細かいアクセス権限の設定も可能な「ナレカン」のようなシステムであれば、大企業でも安心して社内の機密情報を保存できます。
【必見】会社の書類を安全に管理できるツール
以下では、会社の書類を安全に管理できるツールをご紹介します。
社内文書を紙媒体で管理すると、仕分けやファイリンングに手間がかかるうえ、情報の検索もしづらいです。また、法律や社内で保存期間が定められている文書などに含まれている機密情報が外部に漏えいするリスクもあるのです。
そこで、「文書を電子化して安全に管理できるツール」を使えば、文書別に「保存期間」や「最終更新日」を記録しておけるので、定期的な見直しや削除対象の洗い出しが簡単です。また、編集・削除履歴が残るため、コンプライアンスの観点からも安心なのです。
結論、文書管理に最適なツールは、高セキュアな管理体制のもとスムーズに情報を蓄積・検索できる「ナレカン」一択です。
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文書管理における保存期間まとめ
これまで、社内で管理すべき文書の保存期間やおすすめの管理方法を中心に解説しました。
文書は種類ごとに保存期間が異なっているので、適切に仕分けしなければなりません。しかし、紙媒体ではファイリングに手間がかかるうえ、紛失や持ち出しによる漏えいのリスクが高まります。
一方、文書管理システムを使えば、簡単な操作でフォルダに分類でき、高度なセキュリティ機能で文書を守れます。そのため、社内の文書管理の煩雑化や安全性に対する懸念を抱えている方は、すぐさまペーパーレス化を検討すべきなのです。
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