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OJTとは?進め方の5ステップと、失敗を防ぐ仕組みづくり 

更新日:2026年10月26日
引き継ぎ・教育

新人や若手を育てる方法として、多くの企業がOJTを取り入れています。OJTは、実際の業務を通じて上司や先輩が仕事を教える育成手法で、現場で使えるスキルを身につけやすい点が特徴です。

しかし、実際には「OJTを任されたが、何から始めればよいか分からない」「先輩に頼んだものの、現場任せになって新人が放置されないか心配」と悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、OJTの意味やOff-JTとの違い、失敗する3つのパターン、失敗しない進め方5ステップを中心にご紹介します。新人育成の事例も紹介するので、自社でOJTを進めるときの参考にしてください。

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OJTとは?

OJT(On-the-Job Training)とは、上司や先輩が実際の業務を通じて、仕事に必要な知識やスキルを教える育成手法です。ここでは、Off-JT(Off-The-Job Training)との違いと、企業での実施の状況を順に整理します。

Off-JTとの違い

OJTとOff-JTの違いは、学ぶ場所と教え方にあり、OJTは実際の業務の中で、Off-JTは業務を離れた場でおこなう育成手法です。

OJTは、上司や先輩が日常業務を通じて個別に指導するため、現場の手順や判断の感覚を身につけやすい点が特徴です。一方、Off-JTはセミナーや集合研修、eラーニングなどで、ビジネスマナーや専門知識を体系的に学ぶのに向いています。

現場で使える力はOJT、共通の基礎知識はOff-JTと、目的に応じて使い分けることが育成の効果を高めます。

OJTの実施率と課題 

人材育成に関する問題点の内訳を示したグラフ

OJTは多くの事業所で取り入れられていますが、人材育成全般では、うまく進められていないと感じる事業所のほうが多数派です。

令和7年度「能力開発基本調査」では、正社員に計画的なOJTを実施した事業所は60.6%でした。一方で、人材育成に何らかの問題があるとした事業所は80.1%にのぼり、最も多い問題点は「指導する人材が不足している」(59.5%)、次いで「人材育成を行う時間がない」(45.5%)でした。

OJTは上司や先輩の手を借りる育成手法のため、教える人と時間の不足は、そのままOJTの質に影響する課題だといえます。

出典:令和7年度「能力開発基本調査」|厚生労働省

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OJTが失敗する3つのパターン

OJTが失敗する原因は、新人の能力や先輩のやる気ではなく、現場の個人任せで進める運用にあることが多いです。ここでは、現場で起きやすい3つのパターンと、それぞれが起きる理由を整理します。

先輩社員が忙しく、誰も新人を見ていない

最初のパターンは、先輩が通常業務に追われ、新人が放置されてしまうことです。

たとえば配属3日目になっても、先輩が打ち合わせで席におらず、新人は渡された資料を読んで過ごすだけ、という状況が起こります。担当者は決まっていても、通常業務が優先されて教える時間が確保されていないため、「見ているつもり」で実際には誰も見ていない状態になりがちです。

教える時間を先輩個人の余力に任せず、業務量の調整や振り返りの時間をあらかじめ確保することが、新人の放置を防ぐ出発点です。

OJT担当者によって教える内容が違う

二つ目のパターンは、担当者ごとに手順や判断基準が異なり、新人が何を信じてよいのか迷ってしまうことです。

たとえば、ある先輩から教わった手順を別の先輩に古いやり方だと指摘され、新人がどちらに従うべきか判断できなくなる場面があります。教える内容が個人の経験や記憶に頼っており、手順や判断基準が文書などで共有されていないため、担当者ごとに教える内容が異なってしまうのです。

教える内容の土台を1か所にそろえ、誰が担当しても同じ基準で教えられる状態をつくることが、ばらつきを防ぐポイントです。

新人が聞きづらく、困りごとを抱え込む

三つ目のパターンは、新人が先輩に質問できないまま、分からない点を抱えて作業を進めてしまうことです。

たとえば、先輩が忙しそうで声をかけにくい、基本的なことを聞くのは気が引けるなどの理由で確認を後回しにし、後から作業のやり直しが大きくなるケースがあります。質問の窓口が担当の先輩1人に限られ、新人が自分で調べられる情報も整っていないため、困りごとが表に出にくいのです。

質問できる窓口を複数用意し、新人が自分で調べて解決できる情報も整えておくことで、困りごとの抱え込みを防げます。

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失敗しないOJTの進め方5ステップ

OJTの失敗は、個人の頑張りに任せてしまっていることが大きな原因と言えます。ここでは、それを防ぐために最低限押さえたいOJTの進め方を、5つのステップで順に紹介します。

目的とゴールを決める

最初のステップは、OJTが終わった時点で新人がどの状態になっていてほしいのかを、具体的に決めることです。

たとえば「業務に慣れてもらう」といった曖昧な目標では、担当者ごとに教える範囲や進め方が変わってしまいます。「3か月後に、見積書を1人で作成できる」のように、業務内容と期限を入れて言葉にしておくと、担当者と新人が同じ方向を向いて進められます。

ゴールを具体的な行動で言葉にしておくことが、その後の計画づくりや振り返りの判断基準になります。

指導担当者を選び、役割を決める

二つ目のステップは、新人を継続して見る担当者を決め、その人が担う範囲を明確にすることです。

担当者には、新人と業務上の接点が多く、教える時間を確保できる先輩を選ぶのが基本です。そのうえで、業務を教えてフィードバックする役割は担当者、計画づくりや相談窓口は人事や上司が担うといったように、担当者1人に負担が集中しない分担を決めておきましょう。

指導担当者の役割は、業務を教えることに絞り、周辺の役割は人事や上司が引き受ける形にすると、担当者の負担を抑えながら継続できます。

1か月・3か月の計画を立てる

三つ目のステップは、ゴールまでの道のりを1か月ごと・3か月ごとの区切りに分け、時期ごとに到達する状態を決めておくことです。

たとえば、最初の1か月は業務の流れと基本の手順を覚え、3か月後には先輩の確認を受けながら一通りの業務を任される、というように、段階を分けて目安を置きます。計画書にまとめておくことで、進み具合が早い場合や遅れている場合にも、どこで調整すべきかを担当者と新人が共有できます。

区切りごとの到達状態を決めた計画書があれば、育成の進み具合を誰が見ても確認でき、現場任せになることを防げるのです。

週1回の振り返りの場を設ける

四つ目のステップは、新人と担当者が週に1回、短い時間で進み具合と困りごとを確認する場を、あらかじめ予定に入れておくことです。

たとえば、15〜30分程度で「今週できるようになったこと」「つまずいたこと」「来週取り組むこと」の3点を話します。新人にとっては、普段は聞きづらい疑問を出せる機会になり、担当者にとっても、忙しい時期に新人の状況を見落とさないための確認の場になります。

振り返りを固定の予定にしておけば、新人が声をかけるタイミングを探さなくても、困りごとを早めに拾えるのです。

マニュアルを1か所に集約し、更新し続ける

五つ目のステップは、業務の手順や判断基準、新人からのよくある質問への回答を一か所に集め、担当者が替わっても同じ内容を参照できる状態にしておくことです。

新人からの疑問とその回答や、先輩が現場で教えた内容をその都度追記していくと、資料が実際の業務に合った形で育っていきます。一度作って終わりにすると内容が古くなり、新人が見なくなるため、更新する担当と見直しの頻度もあわせて決めておきましょう。

情報を集約して更新し続ける仕組みがあれば、教える内容が人によって変わることも、同じ質問への対応が繰り返されることも抑えられ、OJTを個人の経験に頼らず続けられます。

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【事例】ナレッジを1か所に集め、新人育成の負担を減らした企業

ナレカンを導入した株式会社アップの画像

保育園児から社会人まで幅広い教育サービスを展開する株式会社アップでは、受験や教育に関する情報をオンプレミス型のサーバーに保管していましたが、検索しづらく必要な情報にたどり着けない状態でした。さらに、小教室を多拠点で運営していたため、新人や中途採用者の育成に時間を割くことも難しい状況でした。

そこで同社は、ITに不慣れな職員でも使いやすい設計と検索精度の高さを決め手に、「ナレカン」を導入しました。導入時は既存のナレッジをまとめて登録し、検索すれば情報が見つかる状態をつくったうえで、「社内知恵袋」機能などで発信を続けました。あわせて、各部門にナレッジマネジメントの考え方を説明し、情報の整理から運用までを支援する体制を整えました。

導入後は、新人職員に身につけてほしいノウハウをまとめて共有できるようになり、指導する時間と負担が軽減されました。職員が知りたいことを自分で検索して解決できるようになり、同じ質問が繰り返される状況も解消されています。

株式会社アップの事例はこちら

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まとめ|OJTを個人任せにせず、仕組みで回すために

これまで、OJTの意味やOff-JTとの違い、OJTが失敗する3つのパターン、失敗しないOJTの進め方5ステップを中心にご紹介しました。

OJTは、先輩が忙しく新人が放置されることや、担当者によって教える内容が違うこと、新人が聞きづらく困りごとを抱え込むことによって、うまく機能しなくなります。そのため、目的とゴールを決め、担当者と計画、週1回の振り返りの場を整えたうえで、マニュアルを1か所に集約して更新し続けることが大切です。

指導役が教える時間を十分に確保しにくいなかでは、新人が自分で調べて解決でき、担当者が変わっても同じ内容を参照できる仕組みが欠かせません。さらに、振り返りや質問のやり取りそのものを蓄積できれば、新人が気軽に疑問を解消でき、そのやり取りが次の新人の育成にも生かせるのです。

結論、OJTを個人任せにしないうえで最適なのは、教える内容も質問のやり取りも1か所に蓄積でき、現場の誰もが直感的に使えるナレッジ共有ツール「ナレカン」です。

無料トライアルから始められるので、ぜひ「ナレカン」を導入し、新人育成を個人の頑張りに頼らず仕組みで回せる体制を整えましょう。