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引き継ぎ資料に必要な7項目とは?わかりやすく作るコツ・記載例

更新日:2026年10月15日
引き継ぎ

引き継ぎ資料には、業務の概要や作業手順、進行中の案件、関係者の連絡先など、後任者が業務を進めるために必要な項目を記載します。とくに、判断基準や注意点まで具体的にまとめることで、後任者が前任者に何度も確認する手間を減らせます。

しかし、「引き継ぎ資料を作ることになったものの、何を書けばよいかわからない」「必要な情報をまとめても、後任者に正しく伝わるか不安」と悩む方も多いのではないでしょうか。

また、わかりやすい資料を作成しても、引き継ぎ後に必要な情報を見つけられなければ、十分に活用されません。そのため、資料の書き方だけでなく、関連資料の保存場所や管理方法まで考えることが重要です。

そこで今回は、引き継ぎ資料に必要な7項目や具体的な記載例、わかりやすく作るコツを中心にご紹介します。

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引き継ぎ資料に必要な7項目

引き継ぎ資料には、後任者が担当業務の全体像を理解し、前任者に確認しなくても業務を進められるよう、必要な情報を漏れなく記載することが重要です。

ここでは、引き継ぎ資料に必要な7項目と、それぞれの項目に記載すべき内容を具体例とともに解説します。

(1)業務の概要・目的

まず、後任者が担当する仕事を理解できるよう、業務の概要や目的を記載しましょう。なぜなら、作業手順だけを伝えても、何のためにその業務をしているのかがわからなければ、状況に応じて判断するのが難しいためです。

たとえば、請求書の発行業務であれば、「毎月、取引先への請求金額を確定し、期日までに請求書を送付する業務」と説明します。あわせて、担当する業務の範囲や、営業部門・経理部門との役割分担も記載すると、後任者が自分の担当範囲を把握しやすくなります。

このように、業務の内容だけでなく、目的や担当範囲まで記載することが重要です。

(2)定例・非定例業務とスケジュール

引き継ぎ資料には、日常的に発生する定例業務だけでなく、不定期に発生する非定例業務も記載しましょう。とくに、年に数回しか発生しない定例業務や、必要に応じて発生する非定例業務は、引き継ぎ時に説明が漏れやすいため注意が必要です。

たとえば、定例業務であれば「毎月25日までに請求書を発行する」、非定例業務であれば「取引先から契約内容の変更依頼があった場合に対応する」などと記載します。また、実施する時期だけでなく、作業にかかる時間や提出期限もまとめておきましょう。

業務の実施時期や期限を明確にすることで、後任者が仕事の優先順位を判断しやすくなり、対応漏れも防げます。

(3)業務手順・判断基準

業務手順は、後任者が資料を見ながら作業を進められるよう、具体的に記載することが重要です。手順を省略したり、担当者しかわからない表現を使ったりすると、後任者が作業の途中で迷ってしまいます。

そこで、請求書の発行業務であれば、「売上管理システムから前月分のデータを取得する」「請求書のテンプレートに金額を入力する」「上長の確認を受けてから送付する」のように、作業順に沿って具体的に記載します。

また、「請求金額が契約内容と一致しない場合は、送付前に営業担当者へ確認する」など、判断に迷いやすい場面の対応方法も明記しましょう。これにより、後任者が自分で判断できる範囲が広がり、前任者への確認を減らせます。

(4)進行中の案件・今後の対応

引き継ぎ時点で完了していない案件については、現在の進捗状況と今後必要な対応を記載しましょう。案件名だけを伝えても、どこまで対応が進んでいるのかわからなければ、後任者が次の作業に取りかかれないためです。

たとえば、「A社との契約更新について、見積書は送付済みで現在回答待ち。10月20日までに返答がなければ営業担当者へ確認する」のように記載します。あわせて、案件の担当者や期限、対応履歴も整理しておくと、引き継ぎ後の対応漏れを防げます。

とくに、期限が迫っている案件や、取引先からの回答を待っている案件は優先的に記載し、後任者が次に何をすべきかわかる状態にしましょう。

(5)関係者・連絡先

引き継ぎ資料には、業務に関わる社内外の担当者と連絡先を記載しましょう。後任者が業務中に不明点やトラブルに直面したとき、誰に確認すればよいかわかるようにするためです。

たとえば、「請求内容の確認は営業部の〇〇さん」「請求書の送付先変更はA社の経理担当者」のように、担当者名だけでなく、問い合わせる内容もあわせて記載します。また、メールアドレスや電話番号、連絡時の注意点なども整理しておくと、後任者が連絡先を調べ直す手間を省けます。

ただし、担当者名や連絡先は変更される可能性があるため、引き継ぎ前に最新の情報か確認することも大切です。

(6)注意点・イレギュラー時の対応

引き継ぎ資料には、通常の業務手順に加えて、作業時の注意点やイレギュラーが発生した場合の対応方法も記載しましょう。通常の手順だけでは、想定外の問題が発生したときに後任者が判断できないためです。

たとえば、請求書の発行業務であれば、「請求金額に誤りがあった場合は、取引先に送付する前に経理部へ確認する」「送付後に誤りが判明した場合は、上長へ報告して対応方針を確認する」などが挙げられます。

また、過去に発生したトラブルと解決方法も記載すると、同じ問題が起きた場合に対応しやすくなります。とくに、前任者の経験に基づく注意点や対処方法は、引き継ぎ時に忘れずに共有しましょう。

(7)関連資料・データの保存場所

引き継ぎ資料には、業務で使用するマニュアルやExcel帳票、顧客資料などの保存場所を記載しましょう。必要な資料の場所がわからなければ、後任者は作業のたびに情報を探さなければなりません。

そこで、「共有フォルダに保存」とだけ書くのではなく、「営業部共有フォルダ>請求管理>2026年度」のように、具体的な保存先まで記載します。また、オンライン上で管理している資料であれば、直接アクセスできるリンクを設定すると、探す手間を減らせます。

ただし、保存場所を記載するだけでなく、後任者が実際に資料へアクセスできる権限を持っているかも確認することが重要です。

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引き継ぎ資料の記載例

営業事務の請求書発行業務を引き継ぐ場合、以下のようにまとめると、後任者が担当業務の全体像から具体的な対応方法まで確認できます。

項目 記載例
(1)業務の概要・目的 取引先への請求金額を確定し、毎月の期日までに請求書を発行・送付する。
(2)定例・非定例業務とスケジュール 毎月20日までに売上データを確認し、25日までに請求書を送付する。契約変更が発生した場合は、随時請求内容を修正する。
(3)業務手順・判断基準 売上管理システムからデータを取得し、請求書のテンプレートへ入力する。金額を確認後、上長の承認を受けて送付する。契約金額と異なる場合は営業担当者へ確認する。
(4)進行中の案件・今後の対応 A社の契約更新について、見積書は送付済み。10月20日までに回答がなければ、営業担当者へ確認する。
(5)関係者・連絡先 請求内容の確認:営業部〇〇さん(内線1234)。
請求書の送付先変更:A社経理担当△△さん(メールアドレスを記載)。
(6)注意点・イレギュラー時の対応 請求金額に誤りがあった場合は、送付前に経理部へ確認する。送付後に誤りが判明した場合は、上長へ報告して対応方針を確認する。
(7)関連資料・データの保存場所 請求書テンプレート:営業部共有フォルダ>請求管理>テンプレート。
操作マニュアル:営業部共有フォルダ>請求管理>マニュアル>請求書発行手順.pdf。

このように、実施する作業だけでなく、期限や判断基準、確認先まで具体的に記載することで、後任者が資料を見ながら業務を進めやすくなります。

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わかりやすい引き継ぎ資料を作る3つのコツ

引き継ぎ資料は、必要な項目を漏れなく記載するだけでなく、後任者が内容を理解し、実際の業務に活用できるように作成することが重要です。

とくに、後任者が初めて担当する業務でも迷わず進められるよう、以下の3つのコツを押さえましょう。

(1)最初に業務の全体像を示す

引き継ぎ資料は、細かな作業手順から説明するのではなく、最初に業務の全体像を示しましょう。なぜなら、業務の目的や流れを理解していない状態では、個々の作業が何につながるのか把握しづらいためです。

たとえば、請求書発行業務であれば、「売上データの確認→請求金額の確定→上長の承認→取引先への送付」という一連の流れを冒頭に記載します。そのうえで、それぞれの作業手順を詳しく説明すると、後任者が現在どの工程を進めているのか理解しやすくなります。

このように、業務全体の流れを示してから個別の手順を説明することで、後任者が作業のつながりを把握しやすい資料になります。

(2)画像や表を使って視覚的に整理する

文章だけでは伝わりにくい内容は、画像や表を使って整理しましょう。とくに、システムの操作方法や複数の担当者が関わる業務は、文章だけで説明すると、後任者が内容を理解するまでに時間がかかる場合があります。

たとえば、システムの操作手順を説明するときは、実際の画面のスクリーンショットを挿入し、クリックする場所を矢印や枠で示します。また、業務ごとの期限や担当者をまとめる場合は、表形式にすると、それぞれの情報を比較しながら確認しやすいです。

ただし、画像や表を増やしすぎると、かえって必要な情報を探しづらくなります。そのため、複雑な操作は画像、複数の情報を整理するときは表というように、内容に応じて使い分けましょう。

(3)引き継ぎ後に懸念される問題と対応方針を記載する

引き継ぎ後に発生が懸念される問題がある場合は、懸念事項と対応方針も資料に記載しましょう。とくに、前任者が把握している課題を共有しないまま引き継ぐと、後任者が問題に気づかず、対応が遅れる恐れがあります。

たとえば、取引先との契約更新で条件が確定していない場合は、「A社との価格交渉が難航しており、契約更新が遅れる可能性がある」と記載します。あわせて、交渉の経緯や、いつまでに誰へ確認すべきかもまとめておきましょう。

このように、現在抱えている課題や今後起こり得る問題を、対応方針とセットで記載することで、後任者が事前に対策を考え、問題が発生したときにも適切に対応しやすくなります。

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引き継ぎ資料を作る流れ

引き継ぎ資料を作るときは、いきなり文章を書き始めるのではなく、引き継ぐ業務の整理から資料の共有・管理まで、順序立てて進めることが重要です。

具体的には、以下の5つのステップで進めましょう。

(1)後任者と引き継ぎの範囲・スケジュールを決める

まずは、担当している業務を洗い出し、後任者や上司と相談して引き継ぎの範囲とスケジュールを決めます。事前に引き継ぐ内容と期限を明確にすることで、資料の作成漏れや引き継ぎの遅れを防ぎやすくなるためです。

たとえば、営業事務の引き継ぎであれば、請求書の発行や顧客情報の更新など、担当している業務を一覧にします。そのうえで、各業務の実施頻度や重要度を確認し、どの業務をいつまでに引き継ぐのかを決めましょう。

また、資料を作成するだけでは後任者が業務を理解できない場合もあります。そのため、引き継ぎの完了日から逆算し、資料の作成だけでなく、後任者への説明や実務練習の期間も確保することが重要です。

(2)既存の資料を集めて不足している情報を補う

次に、業務マニュアルや過去の引き継ぎ資料などを集め、活用できる情報を整理しましょう。既存の資料を活用すれば、すべての内容を一から書き直す手間を省けます。

たとえば、請求書の発行手順がすでにマニュアルにまとめられている場合は、引き継ぎ資料に同じ内容を書き直すのではなく、マニュアルの保存先を記載します。一方、マニュアルに記載されていない取引先ごとの注意点や、現在進行中の案件については、新たに情報を追加しましょう。

ただし、古い資料をそのまま使うと誤った情報を引き継ぐ恐れがあるため、現在の業務手順と一致しているかも確認する必要があります。

(3)後任者が実際に使える形に資料をまとめる

必要な情報が集まったら、後任者が業務中に確認しやすい形に整理します。情報を集めただけでは、どこに何が書かれているのかわからず、必要な内容を探すのに時間がかかるためです。

具体的には、前述した7項目に沿って情報を分類し、業務ごとに見出しを付けてまとめます。また、複数の業務を引き継ぐ場合は、業務ごとに資料を分けたり、目次を設けたりすると、目的の情報を見つけやすくなるためおすすめです。

このとき、資料の保存場所や関連マニュアルへのリンクもまとめておくと、後任者が複数のフォルダを探し回る手間を減らせます。

(4)後任者に業務を実践してもらい、資料を修正する

資料を作成したら、後任者に共有し、実際の業務を進めてもらいます。資料を読むだけでは理解できたつもりになっていても、実際に作業すると不明点が見つかる場合があるためです。

たとえば、前任者が最初に作業の流れを説明した後、後任者に請求書の作成を任せます。その際、資料に書かれていない操作や、判断に迷った箇所を記録してもらいましょう。

そのうえで、後任者から出た質問や実務中に見つかった不足情報を資料へ反映し、前任者がいなくても作業を進められる状態に修正することが大切です。

(5)資料の更新担当者と管理ルールを決める

最後に、引き継ぎ資料を共有した後の更新担当者と管理ルールを決めます。引き継ぎが完了しても、業務手順や担当者が変更されれば、資料の内容も修正する必要があるためです。

たとえば、業務の担当者を資料の更新責任者とし、手順や社内ルールに変更があったときは、速やかに内容を修正する運用を決めます。また、古い資料を誤って参照しないよう、保存場所を統一し、最新版を判断できるようにしましょう。

ただし、引き継ぎ資料が複数のフォルダに分散している場合、更新ルールを決めても、すべての資料に変更が反映されない恐れがあります。そのため、資料の更新・管理が難しい場合は、ルールを整えるだけでなく、情報管理の仕組み自体を見直すことも検討しましょう。

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引き継ぎ資料を共有した後に起こりがちな問題とは

引き継ぎ資料を共有した後に起こりがちな問題として、後任者が必要な情報をすぐに見つけられないことが挙げられます。資料自体がわかりやすくても、関連するマニュアルや過去の対応履歴が複数の場所に分散していると、情報を探すのに時間がかかるためです。

たとえば、引き継ぎ資料は共有フォルダ内のWordファイル、顧客情報は別フォルダのExcelファイル、過去の対応履歴はメールで管理されている場合、後任者は業務のたびに複数の場所を確認しなければなりません。その結果、必要な情報を見つけられず、引き継ぎ後も前任者への確認が繰り返される恐れがあります。

こうした問題は、引き継ぎ資料に関連資料の保存場所を記載するだけでは、十分に解決できない場合があります。なぜなら、情報が分散したままでは、資料が増えたり保存場所が変わったりするたびに、参照先を確認し直す必要があるためです。

そのため、引き継ぎ資料の書き方を改善するだけでなく、普段から業務情報を一元管理し、後任者が必要な情報をすぐに検索できる仕組みを整えることが重要です。

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引き継ぎ資料に必要な項目まとめ

これまで、引き継ぎ資料に必要な7項目やわかりやすく書くコツ、資料を作る流れを中心にご紹介しました。

引き継ぎ資料には、業務の概要や手順だけでなく、進行中の案件や関係者の連絡先、イレギュラー時の対応なども記載しましょう。また、後任者に実際に資料を使ってもらい、不足している情報を補うことも重要です。

ただし、わかりやすい資料を作成しても、関連するマニュアルや顧客情報が複数の場所に分散していると、後任者は必要な情報を探すのに時間がかかります。そのため、引き継ぎ資料だけでなく、関連する業務情報も一元管理し、必要なときに検索できる仕組みが必要です。

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