【状況別】介護施設の申し送りを効率化する方法!時間がかかる原因
介護施設の申し送りを効率化するには、口頭で伝える情報を絞ったり、テンプレートを使って記録作成の手間を減らしたりする方法が効果的です。また、勤務時間が異なる職員でも、必要な情報を確認できる仕組みを整えることが重要です。
実際に、「申し送りの記録作成や口頭での説明に時間がかかり、ほかの業務を圧迫している」「日勤と夜勤の職員間で十分に情報を共有できていない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
こうした課題を解決するには、単に申し送りの時間を短縮するだけでなく、必要な情報を漏れなく伝えられることも重要です。そのため、まずは申し送りに時間がかかっている原因を把握し、施設の状況に合った方法で改善する必要があります。
そこで今回は、介護施設の申し送りに時間がかかる3つの原因や、状況別の効率化する方法、効率化を成功させるポイントを中心にご紹介します。
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この記事でわかること
- 申し送りに時間がかかる主な原因は、記録作成の手間や口頭での情報共有への依存、情報の分散などです。とくに、毎回一から記録を作成したり、過去の情報を探したりする運用では、職員の負担が増えやすくなります。
- 申し送りを効率化するには、伝える情報の優先順位を決めたり、テンプレートを活用したりする方法が効果的です。また、申し送りを各自で確認できるようにすれば、勤務時間が異なる職員間でも情報を引き継ぎやすくなります。
- 効率化を成功させるには、情報共有のルールを統一し、申し送りに関連する情報もまとめて管理することが重要です。職員が必要な情報を自分で確認できる仕組みを整えることで、過去の情報を探したり、ほかの職員に質問したりする手間を減らせます。
目次[表示][非表示]
介護施設の申し送りに時間がかかる3つの原因
以下では、申し送りに時間がかかる3つの原因を解説します。「申し送りに時間がかかっているが、原因が明確になっていない」という方は必見です。
(1)申し送りの記録を毎回一から作成している
申し送りの記録を毎回一から作成していると、何を書くべきか考えたり、文章をまとめたりするのに時間がかかります。
たとえば、記録用のフォーマットが決まっていない場合、職員が利用者の状態や対応内容をどのように記載するか、その都度考えなければなりません。また、介護業務の合間に記録できず、勤務終了前にまとめて書いている場合は、当日の出来事を思い出す手間も発生します。
このように、申し送りの書き方が統一されていなかったり、その場で記録できる環境が整っていなかったりすると、記録作成に必要以上の時間がかかってしまうのです。
(2)口頭での申し送りに依存している
口頭での申し送りに依存していると、情報を共有するために職員同士が集まる必要があり、通常の業務時間を圧迫する原因になります。
たとえば、日勤と夜勤の職員が交代するときに、利用者の状態や対応内容を1人ずつ説明していると、共有する情報が多いほど時間がかかります。また、勤務時間が重ならない職員には、別の機会に同じ内容を説明しなければならない場合もあります。
とくに、短時間勤務のパート職員や交代制で働く職員が多い施設では、全員が同じ時間に集まることが難しいため、口頭での申し送りだけに頼る運用は効率的とは言えません。
(4)申し送りの記録が分散し、過去の内容をすぐに確認できない
申し送りの記録が紙やチャットなどに分散していると、過去の内容を確認するために複数の場所を探す必要があり、職員の負担が増えてしまいます。
たとえば、日々の申し送りは紙のノートに記録し、一部の連絡事項はチャットで共有している場合、どちらに情報が残っているのか分からなくなることがあります。また、紙のノートが複数冊に分かれていたり、チャットの履歴に記録が埋もれていたりすると、過去の申し送りを探すのにも時間がかかります。
その結果、記録を探す時間が増えるだけでなく、情報を把握している職員に繰り返し質問することになり、確認する側と回答する側の双方に負担がかかってしまいます。
「非IT企業」の情報共有・ナレッジ管理の実態
【状況別】介護施設の申し送りを効率化する4つの方法
介護施設の申し送りを効率化するには、施設が抱えている課題に合わせて、記録の作成方法や情報の共有方法を見直すことが重要です。以下では、施設の状況別に申し送りを効率化する4つの方法をご紹介します。
(1)口頭での申し送りが長い場合:伝える情報の優先順位を決める
口頭での申し送りが長い場合は、伝える情報に優先順位をつけ、重要な内容から簡潔に説明しましょう。すべての情報を同じように詳しく説明していると、申し送りの時間が長くなってしまうためです。
たとえば、利用者の体調の変化や事故につながる注意事項など、次の勤務者の対応に影響する情報を優先して伝えます。また、「何が起きたのか」「どのように対応したのか」「次の勤務者に何をしてほしいのか」の順番で説明すれば、要点を整理して伝えられます。
このように、伝える情報の優先順位と説明する順番を決めることで、重要な情報を漏らさず、口頭での申し送りにかかる時間を短縮できます。
(2)申し送りを書くのに時間がかかる場合:テンプレートを活用し、その場で記録できるようにする
申し送りの記録作成に時間がかかっている場合は、テンプレートを活用するとともに、必要な情報をその場で記録できる環境を整えましょう。なぜなら、毎回一から文章を考えたり、後から出来事を思い出して記録したりする手間を減らせるためです。
たとえば、「利用者の状態の変化」「実施した対応」「次の勤務者への連絡事項」など、申し送りに必要な項目を設けたテンプレートを用意します。また、スマートフォンやタブレットから記録できるようにすれば、職員が対応を終えた直後に情報を入力でき、勤務終了前にまとめて記録する負担を減らせます。
このように、記録する項目を整理し、出来事を忘れないうちに記録できる仕組みを整えることで、申し送りの作成時間を短縮できます。ただし、スマートフォンなどを活用する場合は、施設で認められた端末やツールを使用し、個人情報の管理にも注意しましょう。
(3)勤務時間が異なる職員が多い場合:申し送りを各自で確認できるようにする
日勤・夜勤の交代制や短時間勤務の職員が多い施設では、申し送りの内容を事前に記録し、勤務時間が重ならなくても情報を確認できるようにしましょう。口頭での申し送りだけに頼ると、職員同士が集まる時間を確保する必要があるためです。
たとえば、勤務中に発生した出来事や次の勤務者への連絡事項を、勤務終了前までに共有できる場所へ記録します。そして、次の勤務者が業務開始時に内容を確認する運用にすれば、すべての情報を口頭で説明する必要がなくなります。
ただし、緊急性の高い情報や対応の確認が必要な事項は、口頭でも確実に伝えることが重要です。このように、申し送りの記録を各自で確認できるようにすれば、職員同士の勤務時間が重ならなくても情報を引き継ぎやすくなります。
(4)情報が分散していてすぐに見つけられない場合:ITツールを活用する
申し送りの記録が紙やチャットなどに分散している場合は、ITツールを活用して、記録を1か所にまとめましょう。なぜなら、記録の保存場所が統一されていないと、申し送りの内容を確認するたびに複数の場所を探す必要があるためです。
たとえば、日々の申し送りは紙のノートに記録し、一部の連絡事項はチャットで共有している場合、どちらに情報が残っているのか分からなくなることがあります。また、紙のノートが複数冊に分かれていたり、チャットの履歴に記録が埋もれていたりすると、過去の申し送りを探すのにも時間がかかります。
そこで、申し送りの記録を1か所に蓄積し、過去の内容を検索できるITツールを活用することが効果的です。記録の保存場所を統一することで、職員が必要な申し送りを探す手間を減らせます。
介護施設の申し送りを効率化するときの3つのポイント
介護施設の申し送りを効率化するには、記録や共有の方法を見直すだけでなく、職員が無理なく運用を続けられる仕組みを整えることが重要です。以下では、申し送りを効率化するときに押さえておきたい3つのポイントを解説します。
(1)誰が・いつ・何を共有するのかルールを決める
申し送りを効率化するときは、誰が・いつ・何を共有するのか、あらかじめルールを決めておきましょう。なぜなら、職員によって申し送りの方法が異なると、必要な情報が共有されなかったり、同じ内容を何度も確認したりする手間が発生するためです。
たとえば、「勤務中に発生した出来事は担当職員が記録する」「次の勤務者は業務開始時に記録を確認する」など、記録する人と確認するタイミングを決めます。また、利用者の体調の急変など、緊急性の高い情報は口頭でも直接伝えるといったルールも必要です。
このように、職員全員が同じルールで申し送りをすることで、情報の伝達漏れや重複した確認を防ぎ、申し送りにかかる手間を減らせます。
(2)申し送りの時間と情報共有の状況を定期的に確認する
申し送りの方法を見直した後は、実際にかかる時間や、必要な情報が職員に伝わっているかを定期的に確認しましょう。改善策を実施しても、現場の負担が減っていなければ、運用を見直す必要があるためです。
たとえば、改善前後で申し送りの記録作成や口頭での説明にかかる時間を比較します。また、職員への聞き取りを通じて、「記録を探すのに時間がかかっていないか」「必要な情報を確認できているか」などを把握することも効果的です。
とくに、申し送りの時間が短くなっても、情報の伝達漏れが増えていては意味がありません。そのため、時間の短縮だけを目標にせず、職員が必要な情報を正しく共有できているかも確認し、改善を続けることが重要です。
(3)関連情報も申し送りに紐づけて管理する
申し送りの記録だけでなく、関連するマニュアルや対応手順なども紐づけて管理しましょう。なぜなら、申し送りに必要な情報が記載されていても、具体的な対応方法を確認するために別の資料を探す必要があれば、職員の負担が残ってしまうためです。
たとえば、申し送りに「感染症対策の手順が変更された」と記載する場合、変更後のマニュアルも一緒に確認できるようにします。また、業務上の注意事項を共有するときに、関連する対応手順へのリンクを添えておけば、職員が必要な情報を探す手間を減らせます。
このように、申し送りの内容と関連する情報をまとめて確認できる仕組みを整えることで、職員がその都度ほかの資料を探したり、担当者に質問したりする手間を減らせます
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まとめ:介護施設の申し送りを効率化して職員の負担を減らそう
これまで、介護施設の申し送りに時間がかかる3つの原因や、状況別の効率化方法、効率化を成功させるポイントを中心にご紹介しました。
申し送りを効率化するには、伝える情報の優先順位を決めたり、テンプレートを活用して記録作成の手間を減らしたりする方法が効果的です。また、勤務時間が異なる職員でも必要な情報を確認できるようにすれば、口頭での申し送りにかかる負担も軽減できます。
ただし、申し送りの記録が紙やチャットなどに分散していると、過去の内容を探したり、ほかの職員に確認したりする手間が残ってしまいます。そのため、申し送りの時間を短縮するうえでは、必要な情報をすぐに見つけられる仕組みを整えることが重要です。
申し送りの記録や関連情報を一元管理したい方は、記事内のホワイトペーパーもあわせて参考にしてください。自社の状況に合った情報共有の方法を検討し、職員が必要な情報を確認しやすい環境を整えましょう。
