ナレカンはナレッジ管理を超え、社内の信頼と理解を高める役割へ
株式会社 資生堂
業種:化粧品メーカー 企業規模:~30,000人グローバル規制部では「担当者に聞かなければ分からない」「情報を探すのに時間がかかる」といった課題があり、ナレカンを導入いただきました。今回は岩渕様、加藤様、日置様に、ナレカン導入の決め手や実際の活用方法についてお話しを伺いました。
常に新しい“美”の価値を生み出し続ける、グローバルビューティーカンパニー
貴社の事業内容について教えてください。
岩渕様
「資生堂グループは、『BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)』というミッションのもと、化粧品を中心とした美のソリューションを120以上の国と地域へ提供しています。
現在は、海外に4つの地域本社を置き、国内5カ所・海外6カ所の工場を展開。売上の約7割を海外が占めるなど、グローバル市場での存在感が年々高まっています。」
皆様の所属部署・役割について教えてください。

岩渕様
「私たちが所属するグローバル規制部は、世界中のお客さまに安全・安心な製品をお届けすることをミッションとしています。
その実現に向けて、法規制に関わる教育や情報提供、社内向け規制確認ツールの運用、薬事申請などを通じて、国内外の最新規制を正しく理解し、関係部門へ確実に伝達する役割を担っています。
こうした背景から、ナレッジを暗黙知から形式知へと変換し、常に最新の状態で共有できる仕組みが不可欠でした。」
機能性・検索性・運用性・コストのバランスから、ナレカンが最適と判断しました。
ナレカン導入前には、どのような課題がありましたか。
加藤様
「当社では、ドキュメント管理には『ファイル共有サービス』、イントラネットには『情報共有プラットフォーム』を標準ツールとして利用してきました。
しかし、『ファイル共有サービス』は資料の保管には適しているものの、体系的なナレッジ管理には不向きで『情報共有プラットフォーム』は操作性の面で誰もが使いこなせるツールとは言い難い状況でした。
そのため、問い合わせ対応や検索にかかる時間を最小限にし、部員がよりクリエイティブな業務に集中できる、いわば“規制版Wikipedia”のような仕組みが必要だったのです。」
日置様
「さらに、ナレッジ管理そのものが担当者に依存しがちな状態で、最新の情報が“その人に聞かないと分からない”状態に陥っており、問い合わせがあっても必要な資料を探し出せず、現場では混乱した状況にありました。
こうした課題を解消するため、ナレッジ同士を関連付けて『見える化』し、検索性に優れた環境で整理・整頓できる仕組みの必要性を強く感じました。」
導入にあたって、どのような検討プロセスがありましたか。
岩渕様
「社内にはIT専門部門がある一方で、現場のメンバーのITリテラシーには差があるのが実情です。そのため、規制遵守を支える基盤として、誰でも直感的に操作でき、確実に情報を更新・共有できることを重視しました。
また、社内への導入をスムーズに進めるため、既存ツールや他社サービスと比較しながら、『機能面だけでなくコスト面でも納得できるソリューションであるか』という観点で検討を重ねました。」
最終的な決め手をお聞かせください。
加藤様
「複数ツールを比較した結果、機能性・検索性・運用しやすさ、そしてコストのバランスにおいて、ナレカンが最も優位性を持っていると判断したことが、最終的な選定の決め手となりました。
また、社内IT部門と緊密に調整しながら、当部に必須となる規制コンテンツを搭載してPoC( Proof of Concept:概念実証)を実施し、実際の運用感を確認してもらいました。その結果、関係者からの理解と賛同を得ることができ、正式導入へと至りました。
また、ユーザー登録や閲覧権限の設定によって、必要なメンバーだけに情報を公開できるため、機密情報保護の面でも安心できました。」
ワンストップで確認できるため、“辞書のように使える”という声が多く寄せられています。
ナレカン導入にあたって、工夫した点を教えてください。

加藤様
「導入にあたっては、まず規制情報を正確に扱うために、専任のナレッジ管理者を配置し、管理ルールを策定しました。
法規制の目的や背景を正しく理解するためにも、情報を体系的に構造化するプロセスは非常に重要です。マニュアルやガイドライン、業務依頼書テンプレートとその解説書、会議資料、当部主催の規制セミナー資料など、業務に本当に必要なものを定義に沿って選定し、既存ツールから移行していきました。
データ移行後は、日々変化する各国・地域の規制動向を踏まえ、当社の対応を「自主基準解説書」としてまとめ、正確で分かりやすく伝える記事づくりに注力しています。これらはトップの決裁方針や、毎月の情報共有会議体で発信される内容を迅速に反映しており、信頼性の高い最新情報として部門内外に提供できるよう、常に品質と鮮度に気を配っています。」
ナレカン導入後の効果や、現場の反応はいかがでしたか。
日置様
「ナレカンを導入したことで、まず大きく変わったのは‟規制関連の情報にたどり着くまでの距離”が一気に縮まったことです。これまでは担当者に直接問い合わせなければ分からない状況も多く、情報を探し当てるまでに時間がかかりがちでした。
しかし現在は、必要な規制ナレッジがナレカン上で体系的に整理されており、ワンストップで確認できるため、当部だけでなく研究部門・開発部門からも“辞書のように使える”という声をよく聞くようになりました。その結果、対人での問い合わせ量は目に見えて減少しています。
加藤様
「ナレカンの効果は、『ナレカンへの信頼性が高まったこと』だけにとどまりません。正確な情報構造の整理や、分かりやすい解説の付与、そして常に最新の規制方針を迅速に更新し続けていることにより、“規制業務そのものへの理解と信頼”が社内全体で向上している点が非常に大きいと感じています。
グローバル規制業務は、法規制の目的や背景を正しく理解しなければ、適切な対応につながらない領域です。ナレカンに蓄積されたコンテンツを通じて、研究・マーケティング・製造など、これまで距離のあった部門のメンバーにも“なぜその規制が必要なのか”“どのように対応すべきか”が自然に伝わるようになり、部門横断でのコミュニケーションが格段にスムーズになりました。
結果として、ナレカンは単なるナレッジ管理ツールを超え、当社の規制対応を支える基盤として、社内の信頼と理解を着実に高める存在になりつつあります。」
シンプルな構成と迅速かつ的確なサポートが、スムーズな導入と社内定着につながりました。
導入から定着まで、スムーズに進みましたか。
岩渕様
「おかげさまで、導入から運用開始まで非常にスムーズに進みました。ちょうどPoCを実施した時期が、ナレカンの本格リリース直前だったこともあり、当社にとっては非常に幸運なタイミングでした。
PoCで実際に使いながら感じた『もっとこうしてほしい』という機能面での要望をナレカン担当者の方にお伝えしたところ、迅速に機能強化を図っていただき、大変ありがたく感じています。
また、PoC開始前のデータ移行についても手厚いサポートをいただきました。当部では扱う情報量が多く、分類体系の整理や初期データの移行は負荷が高くなる部分なのですが、ナレカン担当者の方が丁寧に伴走してくださったおかげで、移行作業もスムーズに進めることができました。」
加藤様
「導入当初から、ナレカンのサポート体制にはとても助けられました。問い合わせに対して常に丁寧かつ迅速に対応いただき、メールでのやり取りも適切で安心感がありました。私たちの運用に合わせて細かい相談に乗っていただいたことも多く、『伴走してくれるサポート』という印象が強く残っています。
全体を通じて、シンプルな構成ゆえに迷うことなく設計・運用に取り組めたこと、そして何より担当者の皆さまの迅速かつ的確なサポートに支えられたことが、スムーズな導入と社内定着につながったと感じています。」
ナレカンのサービスにご満足いただけていますでしょうか。

日置様
「大変使いやすく、満足しています。『操作がシンプルでわかりやすい』ため、誰でも迷わずナレッジを蓄積できる点に価値を感じています。資料同士の関連性が整理されて表示されるため、情報が自然と体系立って理解できます。
必要な人に対して最新の情報を適切に、そして迅速に共有できることは、規制業務を支える基盤として非常に大きな価値があります。ナレッジの透明性と鮮度を保ちながら全社に届けられる点が、最も満足しているポイントです。」
ナレカンは、情報を体系化し“見える化”できる点に強みがあると感じています。
今後、ナレカンをどのように活用していきたいとお考えですか。
加藤様
「当初は部内での運用からスタートしましたが、昨年からは化粧品の研究部門やマーケティング部門など部外にも公開し、現在では登録ユーザーが約800名にまで広がりました。
現在は、正確で最新の規制情報を届けることの重要性を、社内全体で共有できる基盤として成長しつつあります。
今後は、規制関連業務の中で日々発生するナレッジをナレカンに蓄積・更新するところまでを一連の業務サイクルとして定着させるとともに、各担当者が主体的に情報を記事化し、常に最新の状態を保てるようにすることを重要な運用テーマと捉えています。」
どのような組織や課題を抱える方におすすめしたいですか。
日置様
「ナレカンは、特に ナレッジがサイロ化・属人化しやすい組織 にこそ効果を発揮すると思います。情報を大量に抱えているにも関わらず、各部門で管理方法がバラバラだったり、担当者しか知らない“暗黙知”が多かったりすると、どうしても情報共有のスピードが落ち、組織全体での活用が進まなくなってしまいます。
『誰よりも早く正確な情報を共有したいのに、情報自体がカオス化している』という課題を持つ企業にも非常に向いていると感じます。ナレカンは情報を体系化し“見える化”するのが得意なツールなので、こうした課題を抱える企業には特におすすめしたいですね。」
最後に一言、メッセージをお願いします。
岩渕様
「ナレッジの属人化やサイロ化に悩んでいる組織にとって、ナレカンのような優れたナレッジマネジメントツールを導入することは、大きな改革のきっかけになります。ただし、ツールを導入すれば自動的に問題が解決するわけではありません。
大切なのは、
『何のためにナレッジを管理するのか』
『どのような体系で情報を整理するのか』
『どうすれば適切に更新し続けられるのか』
といった 運用側の意識とルール作りです。
また、記事作成や情報更新に積極的に参加してもらうための“動機づけ”も欠かせません。運用面の腹落ちと文化づくりができて初めて、ナレカンの価値が最大限発揮されると感じています。」
